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2年前の大谷翔平の入団会見でのスタン・カステンCEO(右)。左はオーナーのマーク・ウォルター(写真・AP/アフロ)
2年前の大谷翔平の入団会見でのスタン・カステンCEO(右)。左はオーナーのマーク・ウォルター(写真・AP/アフロ)

「水原一平通訳がいなくなりショウヘイの素晴らしい人間性がわかった」ドジャースCEOが米番組で語った大谷翔平の「契約前と契約後」…「野球の国際化への役割」

 ドジャースの社長兼CEOであるスタン・カステン氏(73)が、大谷翔平(31)について語り「通訳(水原一平氏)が詐欺事件でいなくなり素晴らしい人間性がわかった」、「野球の国際化に大きなインパクトを残した」などと絶賛した。2日(日本時間3日)に放送された米CNBCの番組「CNBC Sport」のインタビューで明かしたもの。ドジャースは日本時間の明日5日、敵地フィラデルフィアでフィリーズとのディビジョンシリーズに臨み、その第1戦に大谷が先発する。

 「我々の想定のすべてを上回った」

 レッズとのワイルドカードシリーズを連勝で突破したドジャースは3戦先勝5戦制のディビジョンシリーズでフィリーズに挑む。先陣を切るのが大谷だ。レッズとの第3戦に先発予定だったが、スイープしたためディビジョンシリーズの開幕にスライドできることになった。
 レギュラーシーズンでは、14試合に登板して、防御率は2.87。最後の23日のダイヤモンドバックス戦では、最長の6回をクリアした。
 打者としては、レッズとの初戦に先頭打者アーチ&追撃2ランで度肝を抜き、第2戦でもタイムリーを放ち、試合前に「それ(申告敬遠)はものすごく悪い決断だ」と真っ向勝負を宣言していた名将、フランコーナ監督が、前言を撤回して申告敬遠したほどだった。
 その世界一連覇へ向けてのキーマン大谷のフィールド外での一面と、その影響力を2年前に獲得に大きくかかわったカステンCEOが、米CNBCの番組で語り尽くした。
 まず最初はビジネス面での効果。
「大谷がドジャースにもたらしたビジネスの影響を数値化できるか」と聞かれ、「数字はたくさんある。公表はできないが、言えることは我々の想定をすべて上回ったということだ。大きな効果は見込んでいたが、まさかこんなレベルとは思いもしなかった」と答えた。
 そして大谷の存在が、ドジャースのビジネスだけでなく、メジャーリーグの国際化に役立っていることを明かした。
「より重要なのはドジャースだけでなくメジャーリーグ全体に及ぼした影響だ。ドジャースの伝統と名声に大谷翔平という世界的スターとの融合が相乗効果を生み、国内だけでなく世界中に野球への関心を高めた。野球界にとって絶好のビジネスチャンスだ。我々はここ10年から20年、国際化に力を入れてきた。この流れは次の一歩を進める上で
我々を有利な立場に置いてくれている。日本や韓国だけでなく世界のあらゆる地域へベースボールが広がっている。ここ数年欧州への取り組みも順調だ。クリケットと野球の共通点が多いことからインド周辺の地域も注目している。つまりショウヘイ現象によって野球界が新たな注目を集めたんだ。我々に大きな恩恵をもたらてくれたが、野球界全体へ与えたインパクトがそれ以上に大きかった」
 カステンCEOは、今後、ヨーロッパ、インドからのプレーヤーがドジャースに入団する可能性も示唆した。
「今NBAにヨーロッパの選手がいないことを想像できる?2年後なのか、5年後か、10年後かわからないが。国際化が進み、次の選手が来る日がやってくるだろう」

 

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