「なぜ才木ではなくデュプランティエを先発させたのか」不可解な藤川監督の采配でトラの“助っ人右腕”が2回持たず7失点の“ゲームぶち壊し”…SNSは“プチ炎上騒ぎ”
日本シリーズの第2戦が26日、福岡のみずほPayPayドームで行われ、ソフトバンクが10-1で阪神に圧勝、対戦成績を1勝1敗のタイにした。阪神の先発のジョン・デュプランティエ(31)が2回途中で来日ワーストとなる52球、6安打3四死球7失点と大炎上。2番手の岩貞祐太(34)も山川穂高(33)に3ランを浴びるなど、2回で1-9の大差がつき、SNSでは、最優秀防御率タイトルを獲得した才木浩人(26)を先発させなかった藤川球児監督(45)の采配を巡って“プチ炎上騒ぎ”となった。
自慢のストレートに威力なし…調整不足を露呈
なぜだ?レギュラーシーズンでベストだった時のデュプランティエとはまるで別人だった。ストレートにスピードも伸びもなく、変化球の制球も定まらない。
立ち上がりに柳田、周東に連打を浴びた。柳田の走塁ミスなどがあったものの柳町への四球などが絡み、二死一、二塁で、栗原にナックルカーブをライト前へ運ばれた。簡単に同点にされると、山川には151キロのストレートを捉えられ、右中間フェンスの一番上を直撃する勝ち越しの2点タイムリー二塁打となった。短期決戦であることを考えると、2回の頭から交代でも不思議ではなかったが、藤川監督の判断は続投。
二死二塁となって周東になぜかストレートを3球続けて左中間へタイムリー三塁打。球速は146キロしか出ていなかった。レギュラーシーズンで奪三振率がリーグトップの剛腕の見る影もなかった。
さらに柳町へのカウント3-1からの5球目のチェンジアップがワンバウンドとなり、坂本もブロックできず大きく弾いて1点が入り1-5。柳町が四球で歩き、近藤には、初球のインローのカットボールをライト線へ運ばれるタイムリー二塁打。もう打撃投手状態だった。
ここでようやく藤川監督がベンチを出て交代を告げたが、2番手の岩貞も、栗原に死球を与え、山川に甘く入ったスライダーを左中間スタンドに放り込まれて、スコアは1-9。日本シリーズの行方を決めるとも言われる重要な第2戦の勝負がは、序盤で決まってしまった。
現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人は「なぜ才木ではなくデュプランティエを先発させたのか?」と、藤川監督の采配に疑問を投げかけた。
「8月9日のヤクルト戦を最後に2軍に落ち、1軍登板のない投手をなぜ起用したのか。彼の武器であるストレートのノビも、ナックルカーブのキレもまったくなかった。おそらく後半戦に登板がなかった理由は、この日のように調子が上がらなかったのだろう。この状態で先発させた首脳陣の判断ミスとしか言いようがない。才木がクライマックスシリーズ・ファイナルステージの登板で3失点したとはいえ、第7戦にもつれこんだ場合のことを考えると第2戦に登板させておくべきだったと思う。才木とモイネロとのマッチアップを避けたかったのかもしれないが、それなら大竹で良かった。結果的に相手の先発は上沢だったし、そもそも短期決戦に“捨て試合”を作れば、流れは一気に変わってしまう」
デュプランティエは、8月9日のヤクルト戦を最後に下肢のコンディション不良で、戦線を離脱しており、10月3日のオリックスとの練習試合、フェニックスリーグの登板予定が台風接近で流れた関係で、11日のシート打撃に登板して日本シリーズでの登板に備えてきたが、明らかに調整不足だった。才木は16日の横浜DeNAとのCSファイナルステージ第2戦に先発して、5回3失点で降板しているが、その後、先発できないなんらかの問題が発生したのだろうか。

