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ブックメーカーのオッズは那須川天心を支持(写真・山口裕朗)
ブックメーカーのオッズは那須川天心を支持(写真・山口裕朗)

いよいよ明後日に那須川天心VS井上拓真がゴング!ファン予想とブックメーカーオッズの「天心支持」は信用できるのか…WBC公開採点ルールは拓真有利の声も

 プロボクシングの「Prime Video Boxing 14」(24日・トヨタアリーナ東京)の公式会見が21日、都内で行われ、WBC世界バンタム級王座決定戦に挑む同級1位の那須川天心(27、帝拳)と同級2位の井上拓真(29、大橋)が静かな火花を散らした。海外ブックメーカーの勝敗オッズは約3倍の差で「天心有利」。またWBCは公開採点が採用されるが、そのルールに関しては「拓真有利」の声がある。

 

WBCの公開採点は拓真に有利に働くとの声も(写真・山口裕朗)

 ライブ配信するAmazonプライムビデオが、視聴者にアンケートを行っている勝敗予想では、天心勝利が64.3%で、拓真勝利が35.7%という「天心有利」の途中経過が出ている。
 英大手ブックメーカー「ウイリアムヒル」のオッズも、天心勝利が1.25倍、拓真勝利が3.75倍。拓真のアドバンテージである経験や総合力よりも、天心のスピード&センス、勢いを評価したのだろう。
 ただ2人とも勝敗予想には関心はない。
「ああいうのはあまり信用していない。願望もあるし、まったく気になっていない。世の中の評価で動いていない。評価は数字で計れるものじゃない」 
 天心がそう言えば、拓真も「この戦いが決まった時点でモチベ―ションは最高潮。予想は他の方が楽しんでやってくれれば。気にならない」。
 ただ天心は海外ブックメーカーのオッズに関しては「日本は(ボクシングが)賭けの対象じゃないが、本当にお金を賭けるならどっちなんだろうというところをしっかりと(オッズを決める運営側が)見なきゃいけない」と、その数字をあながち無視できないことを明かした。そして「オンラインカジノは絶対ダメですから」の啓蒙も忘れていなかった。
 判定決着が見込まれる試合の分かれ目は序盤戦の攻防だ。
 キック時代は、主に3ラウンド形式で戦ってきた天心は、序盤戦に強い。一方の拓真は最初から飛ばすケースはほとんど見られない。僅差の判定勝負になると、その序盤戦の駆け引きが後々大きく響く。
「どの局面でもどの展開になろうともいい状況にもってきた。ポイント(決着)になるのか、すぐ終わる(KO)のか、わからない。最初からペースを取らないとボクシングは勝てない。でもポイントを取ったからといって逃げ切るとは思っていない。強い人からベルトを獲りたい。それだけ。最初から最後までクライマックスでいきたい」
 天心は序盤戦の重要性を認識している。
 一方の拓真は、こう狙いを明かした。
「毎回そうなんですけど、始まってみないと試合展開はわからない。どの場面になっても対応できるように準備はしている。(序盤から)しっかりとポイントを取っていきたい」
 兄同様ゴング後の感性と察知能力に任せて勝負に出る戦略だ。
 そのポイント勝負で大きなカギを握るのが、今回のタイトル戦で採用される公開採点だ。WBCは、4回と8回の終了時点で、途中採点を公開する。拓真にこれについて聞く機会はなかったが、天心は「そこまで意識をしていない」という。
「数字が出ると感情は変わってくる。相手はポイントを取られていたら、くるだろうし、こっちが取られていたら、いくと思うし、どっちにせよ、いい方に出る。(4回、8回でポイントが上だった場合、下だった場合の)シミュレーションはしていない。その場の勢い、どういう状況になっても変えていけるスタイルがある」

 

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