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堤駿斗が12月27日にサウジで予定されていたWBA世界スーパーフェザー級王座への挑戦を辞退する可能性が出てきた(写真・山口裕朗)
堤駿斗が12月27日にサウジで予定されていたWBA世界スーパーフェザー級王座への挑戦を辞退する可能性が出てきた(写真・山口裕朗)

ショック!堤駿斗が12.27サウジでのWBA世界スーパーフェザー級王座への挑戦を辞退へ…最終調整で怪我を負った模様

 プロボクシングのWBA世界スーパーフェザー級3位の堤駿斗(26、志成)が27日にサウジアラビアで開催される「The Ring V: Night of the Samurai」で予定されていた同級正規王者、ジェームス・ディケンス(34、英国)への挑戦を辞退する可能性が出てきたことが17日、明らかになった。最終調整中に負傷を負ったもの。正規王者だったラモン・ローチ・ジュニア(30、米国)が、WBC世界スーパーライト級暫定王座へ挑戦した時点で、王座剥奪となり、ディケンスが正規王者に昇格したため、今回は正規の世界挑戦に変わっていただけにもし正式に辞退することになれば残念なアクシデントだ。

 正規の世界タイトルへの挑戦に格上げされたところだったが…

 ショッキングなニュースだ。
 堤が、正式な世界王座への挑戦に格上げとなったせっかくのチャンスを逃す可能性が高くなった。スーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(大橋)、前WBC&IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)、前WBA&WBC世界フライ級王者の寺地拳四朗(BMB)、そして実弟の麗斗らと共にリヤドでの「The Ring V: Night of the Samurai」の出場メンバーに選ばれた堤は、米国ラスベガスのイスマエル・サラストレーナーのもとでキャンプを張っていた。
 11月7日の発表会見では「世界を獲れると思って組んでもらった。ディケンス選手はキャリアが豊富で、最近の試合の出来もいい。それを上回ってベルトを獲ることに価値がある。楽しみにしている」とコメントしていた。
 だが、最終調整のスパーリングで目の眼窩底骨折をするアクシデントを起こしてしまった模様。12月27日まで、回復の時間がないため、世界挑戦を辞退する可能性が高くなった。
 最近では、昨年12月24日に井上尚弥に挑戦する予定だったサム・グッドマン(25、豪州)が、同じように試合10日前の最終スパーリングで目の上をカットして年明けの今年1月24日に延期。さらにその試合前にももう一度古傷を再カットして代役のキム・イエジュン(韓国)が立てられ、グッドマンは対戦候補から外れた。
 このリヤドでの試合は、正規王者のローチが12月6日に2階級上のWBC世界スーパーライト級暫定王者のイサック・クルス(メキシコ)に挑んだため、WBAがそのリングに上がった時点で王座を剥奪した。暫定王者だったディケンスが正規王者に昇格。WBA総会でも、この堤が挑戦するリヤドでの試合が正規のタイトル戦と認められていた。それだけに堤だけでなく関係者のショックは大きいだろう。
 堤は2024年の大晦日にWBA挑戦者決定戦で、世界同級14位のレネ・アルバラードに8回1分55秒TKO勝ちを収めた。今年5月にハイメ・アルボルダに3回TKO勝ち、その後、リング誌とスポンサー契約を結び8月にはサウジアラビアのリヤドでカイス・アシュファクを相手に3回TKO勝ちを収め、本場でインパクトを残した。今回は世界奪取と共に世界にその名を知らしめるチャンスでもあった。
 まだ辞退の最終決定はされていないが、負傷の状況は、試合を強行できるような状態ではないという。
 堤は過去に2024年4月17日のアンセルモ・モレノ戦で、1.6キロも体重超過する失態を犯して6か月のライセンス停止処分を受けたことがある。そのドン底から再び世界挑戦の舞台まで這い上がってきた。
 もし辞退した場合に、この世界戦が延期になるのか、中止になるのかは不明だが、グッドマンの例を見る限り、再度チャンスは巡ってくるだろう。今回のアクシデントをさらに強くなるための試練だと受け止めて前を向くしかない。

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