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ネイマールに決められたPKが決勝ゴールとなり日本はブラジルに0-1敗戦(写真・ロイター/アフロ)
ネイマールに決められたPKが決勝ゴールとなり日本はブラジルに0-1敗戦(写真・ロイター/アフロ)

ブラジルとの0-1敗戦をどう評価すべきか…城氏分析「粘り強く戦えばスペイン、ドイツに勝ち点1を取れる可能性は示したが…」

 FIFAランキング1位のブラジルを相手に77分間無失点に踏ん張っての0-1の敗戦をどう評価すればいいのか。

 守備的に戦えばW杯でスペイン、ドイツを相手にしても、勝ち点1を取る可能性があることは示した。ドイツには高さがあり、ブラジルとはまた攻撃力が違うので、今日のディフェンスがそのまま通用するわけではないが、ある程度人数をかけて中央を固め、粘り強く守れば、勝ち点1を獲得することができるのかもしれない。

 日本は遠藤、田中、原口の3ボランチの形となったが、積極的に前からプレスにいき守備に人数をかけた。とにかく中で自由にやらせないことを徹底。特に縦パスを警戒した。

 組織的に2、3人で連携。一人がアタックすれば、必ずもう一人がカバーリングにつく意識を強く持っていた。ファウルが多発してしまったが、ブラジルもそう簡単には手出しができなかった。試合後のフラッシュインタビューで、吉田が「序盤の失点に気をつけた」と語っていたが、開始早々、ネイマールにエリア内で意表を突くヒールパスを繰り出されて、人数はいたが、完全にマークが外れた。

 ディフェンスラインが深かったこともあり、パケタにシュートを打たれた。左ゴールポストに当たって助かったが、あそこで1点が入っていれば、また違った展開になっていたのかもしれない。

 ディフェンスの中では板倉の奮闘を評価したい。彼もまたファウルは多かったが、ネイマールを苦労させた。後半18分にロングパスを胸トラップで落としたネイマールがエリア内で仕掛けたが、板倉が体を張った。

 後半32分に均衡が破れた。遠藤がエリア内でシュートモーションに入っていたリシャルリソンのコースを消しにいこうとブロックに行ったが、後ろから倒すことになりPKを取られた。うまく体を入れながらボールに触っていればファウルではなかったが、したたかにペナルティを誘われたようにも見えた。ネイマールのPK成功で勝負がついたが、惜しまれるプレーだ。 私はブラジルをどこまで本気にさせられるかが試されるとパラグアイ戦後に指摘したが、ブラジルの本気度は70%くらいだったのではないか。

 粘り強く守り、PKの献上がなければ、勝ち点1を獲得する可能性はあったが、勝ち点3を奪うには高い壁が存在していた。おそらくブラジルもそれを感じていたのだろう。

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