• HOME
  • 記事
  • サッカー
  • 今日カナダ戦…W杯最後の調整試合に冨安、遠藤ら主力4人を欠く森保ジャパンは一体何をテーマに戦うのか?
森保監督は現地での会見で「十分に戦っていける選手層があるということを明日の試合で確認したい」と語った
森保監督は現地での会見で「十分に戦っていける選手層があるということを明日の試合で確認したい」と語った

今日カナダ戦…W杯最後の調整試合に冨安、遠藤ら主力4人を欠く森保ジャパンは一体何をテーマに戦うのか?

 自分がピッチに立てば中盤の底から長短のパスを駆使して攻撃陣を動かす、遠藤や守田、田中にはない武器を加える。さらに田中とのコンビにも「碧は運動量もあるし、非常に活動的。碧のよさを引き出しながら、同時に自分のよさを出していきたい」と青写真を描いた。
ロシア大会以降の4年あまりの間に、柴崎が何度も唱え続けてきた、さまざまな状況に高いレベルで対応できる選手たちの集団になれたのかどうか。カタール大会開幕を直前に控えた段階で、自身のパフォーマンスを介して日本の現在地が問われようとしている。
 しかし、選手層の厚さをアピールするとともに、森保監督はリスクも管理しなければいけない。怪我明けの田中、板倉、浅野は強度の高い代表戦でコンディションを上げつつも、プレー時間を十分に考慮する必要がある。カナダ戦へ向けた前日練習を終えた板倉も、先発出場へ闘志を高めながら「明日の試合が終わって、まず体が無事であることですね」と語っている。
 たとえば途中から板倉をボランチに回す布陣も考えられる。ただ、板倉にも無理はさせられないだけに、フランクフルトでボランチとして活躍する鎌田を一列下げる形も浮上する。
「明日の試合でどこまで試せるかはわからないが、鎌田にはまず前線で起点になり、ボールに絡んでいくプレーを期待したい。同時に3列目(ボランチ)から前線に絡んでいく、所属チームでもやっているようなプレーを、状況に応じて代表チームにも還元してほしい」
 攻撃を差配する鎌田の新たな起用法を問われた森保監督は、ボランチでプレーさせる試合展開を否定しなかった。開幕前の最後の一戦で、現有戦力で試せるものはすべてトライする。すでに始まっている情報戦で、何かを隠す気持ちはあるのかと問われた指揮官はノーと即答した。
「隠しておいて(本番で)自分たちが発揮できなければ、それが一番よくないので」
 キックオフは猛暑の日中を避けた現地時間17時40分(日本時間22時40分)。三笘と並ぶジョーカー候補のMF相馬勇紀(25、名古屋グランパス)を含めて、森保監督は国際親善試合における「6」の交代枠をできるだけフル活用し、勝利と内容の二兎を携えてドイツ戦に臨むつもりだ。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

関連記事一覧