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日本がサモアを28-22で撃破。リーチマイケルがトライをあげて勝利に貢献した(写真:AP/アフロ)
日本がサモアを28-22で撃破。リーチマイケルがトライをあげて勝利に貢献した(写真:AP/アフロ)

なぜ日本代表は“前哨戦”では敗れていたサモア撃破に成功したのか…8強進出へアルゼンチン戦勝利の条件とは?

ラグビーW杯のフランス大会プールDの日本代表対サモア代表が28日、スタジアム・ド・トゥールーズ行われ、日本代表が28―22で勝利、上位2チームが進出できる決勝トーナメントへ一歩前進した。国内の“前哨戦”で敗れていた日本代表は、なぜW杯の本番でサモアに勝てたのか。そして8強進出のかかった10月8日の予選プール最終戦のアルゼンチン戦に勝つための条件とは?

 日本は中10日でサモアは中5日のスケジュール

 

 ワールドカップは甘くない。ラグビー日本代表は、勝ってそう認識したのではないか。チームの思いを代弁するのは、フランカーのリーチ マイケル。取材エリアへ訪れた時は、すでに日付をまたいでいた。
「これからホテルに帰って、反省するところは反省して(今後もっと)いいラグビーをします」
 トゥールーズは日本代表のキャンプ地でもあるだけに、地元の子どもたちが、「Japon! Japon!」と連呼。学校で習ったのだろうか、日本人記者へ「コンニチハ」と挨拶する少年もいた。
 キックオフの笛が鳴ってからも、非日常の空気があった。グラウンドを取り囲むファンは、地鳴りのようなウェーブを何周も繰り返していた。
 日本代表は17日のイングランド代表戦を12―34と落としてから、中10日でこの日を迎えていた。22日にアルゼンチン代表に敗れて中5日というサモア代表に比べ、休息と準備に時間を充てられた。そのアドバンテージを背にペースを握った。

 リーチの述懐。
「(日程間隔は)助かりました。疲労が取れた。身体をフレッシュにできた」

 試合の序盤から中盤まで光ったのは、日本代表の献身的な防御である。
 互いにチャンスを潰しながら迎えた前半11分、日本代表が守りから活路を見出した。

 グラウンド中盤で横幅の広い防御ラインを高い位置に保ち、鋭いロータックルを重ねた。相手の攻撃を、ハーフ線近辺から敵陣10メートル線より後方へ押し戻した。
 3フェーズ目に達したところで、相手の落球を誘った。その間、中村亮土とディラン・ライリーの両センターは、2度の守備機会に関与した。刺さった直後、すぐ次の仕事を探した証拠だ。
 前半13分、この好守でもらったスクラムを起点に先制した。以後は、しばし自陣で守勢に回るも、同25分にペナルティーゴールを決められ7―3とされるまでプロップの稲垣啓太が、フランカーのピーター・ラブスカフニが懸命に刺さった。
 17―8と9点をリードしていた後半3分には、自陣22メートル線周辺のエリアから攻められながらも耐えた。最後は右プロップの具智元、ロックのアマト・ファカタヴァがロ―タックル。ナンバーエイトの姫野和樹主将がジャッカルした。雄叫びとともに、攻撃権を取り戻した。
 登録メンバーの平均体重で8.6キロも上回る相手に、受け身にはならなかった。両軍最多となる18本のタックルを決めたリーチは、頼もしかった。

「量は、結構、行けたと思います。ただ、質はあんまりよくない。次は25回ぐらいタックルできるように頑張りたいです」

 

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