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阪神が王手をかけた日本シリーズは今日の第6戦から京セラドーク大阪が舞台となる
阪神が王手をかけた日本シリーズは今日の第6戦から京セラドーク大阪が舞台となる

「ここが変だよ。日本シリーズ」…ミス乱発、疑問の多い球審ストライクゾーン、ヒーローインタビューを映さない地上波放送

 今日4日に京セラドーム大阪で日本シリーズの第6戦が行われる。3勝2敗で38年ぶりの日本一に王手をかけた阪神は村上頌樹(25)が先発、逆王手を狙うオリックスは山本由伸(25)が汚名返上のマウンドに立つ。今シリーズは阪神が8個、オリックスが6個と失策が目立ち、それが失点に結びつくという珍しいシリーズ。また球審のストライク、ボールの判定にも疑問のつくものが多い。また地上波で全試合が放映されているが、放映時間の関係で勝利監督インタビュー、ヒーローインタビューが最後まで流れず打ち切りとなり、それを楽しみにしている両軍のファンをモヤモヤさせている。59年ぶりの関西ダービーゆえの珍現象なのか。それとも…“なんか変な”日本シリーズは、いよいよクライマックスを迎える。

 両軍合わせて14エラー

 

 なんか変だ。
 今季、失策数こそ85とリーグワーストだったが、失点に結びつくエラーは少なく、むしろピンチを救うファインプレーが目立ち、守りで勝ってきた阪神が、第1戦を除く4試合でエラーを記録して8個。第5戦で7回二死一塁から森のセカンドゴロを中野と、それをカバーした森下のダブルエラーで、一塁走者を本塁まで生還させたのが、その典型。
 一方、オリックスの今季の失策数はリーグ2位の60で、阪神同様に堅実な守りが武器だったはずが、第2、3戦を除く3試合でエラーを犯して、ここまで6個。第4戦では、平凡な外野フライをセンターの中川が落球。これは点につながらなかったが、第5戦では、8回に先頭の木浪の高いバウンドのゴロを捕球した安達が送球を焦って一塁へ悪送球、二塁への進塁を許し、2点差を逆転されるきっかけとなってしまった。
 シリーズの5戦目までで両軍が揃って6個以上の失策を記録するのは40年ぶりの珍事だという。
 なぜここまでミスが多いのか。
 まず考えられるのはシリーズ特有の緊張感だろう。
 阪神OBでパの野球に詳しい評論家の池田親興氏は「結果的に点差が広がったゲームもあったが、すべて1点を争う緊迫のゲームとなっていて、ただでさえ緊張するシリーズで、さらにプレッシャーがかかる展開となっているのが原因でしょう」と分析する。
 もうひとつは打球処理の難しい甲子園の土のグラウンドの問題もあったのかもしれない。
 オリックスの中嶋監督は、「土の感じが、なんか交流戦の時は少し違う。湿り方とか」と指摘。すぐさま阪神園芸の金沢健児氏が、自身の公式Xで反応し「中嶋監督のコメント。さすがですね。土の湿り方は交流戦時期とは違います。交流戦時は試合前散水が徐々に乾いてくるのに対し、寒暖差の大きいこの時期は試合前散水が呼び水になって、下層の水分が上って来て湿り気が増します。タイガースの選手もこの時期のナイターは殆ど経験ないんで戸惑ってたかも」と説明した。土のコンディションの違いで打球の跳ね方がシーズン中とは若干違うのかもしれない。
 岡田監督は、投手の打球処理にミスが多いことに注目した。
「両方ともピッチャーのエラーが多いやろ。4つか5つくらいあるんちゃう。伊藤の二塁へのアレもそうやった」
「伊藤の二塁へのアレ」とは、第3戦の5回一死一塁で東のバント処理を焦った伊藤将が二塁へハーフバウントとなる悪送球を投げ、併殺が、一転、ピンチを広げることになったシーン。結局、伊藤将は、宗に走者を2人生還させるタイムリーを浴びた。
 阪神がサヨナラ勝利した第4戦では、5回無死一塁から中野のバントを処理した山崎福が一塁へ山なりの送球をして、それがそれるというボーンヘッド。無死一、二塁となり、この回、追加点を許すことにもなった。池田氏は「投手のミスは大事にいこうとする心理の裏返し。思い切りがないと腕が縮こまりリリースが安定しない」と分析した。

 

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