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角田裕毅はカタールGPで10位入賞を果たしたが…(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅はカタールGPで10位入賞を果たしたが…(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「最後のチャンスを生かせなかった」角田裕毅がカタールGP10位入賞も逆転残留を決めるほどのインパクトを残せず…海外メディアは厳しい見立て

 ハジャーが昇格した場合、角田は古巣でもあるレーシングブルズに復帰するしか、来季のF1に生き残る道がない。
 しかし、レッドブルのヘルムート・マルコ上級顧問(82、オーストリア)が昇格を推す“神童”アービッド・リンドブラッド(18、英国)のレーシングブルズ昇格が濃厚。リンドブラッドは次週のアブダビGPのフリー走行1回目(FP1)で角田に代わって出走することが決まっている。
 リンドブラッドが昇格すれば、レーシングブルズの残るひとつのシートを角田とローソンが一騎打ちで争うことになる。
 そのライバルとの“直接対決”に敗れた決勝の結果を、米国のモータースポーツ専門メディア『motorsport.com』は「角田は最後のチャンスを生かせなかった」と厳しく伝えた。
「レッドブル及びレーシングブルズの来季ドライバーズラインナップ決定が近づく中、角田はカタールで強い週末を過ごす必要があった。角田の目標は今やレッドブル残留ではなく、レーシングブルズへ復帰してF1グリッドに残る道へと切り替えられている。日本人ドライバーはスプリント予選でチームメイトのフェルスタッペンを0秒009差で上回って5番グリッドを獲得するなど、好調なスタートを切った」
 レッドブルのセカンドドライバーが予選セッションで絶対的エースのマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)を上回るのは、昨年9月のアゼルバイジャンGPのセルジオ・ペレス(35、メキシコ)以来の“快挙”だった。
 しかし、同メディアは「自信満々に見えた角田の走りは、残念ながら長くは続かなかった」と言及するとともに、今後への厳しい見通しを伝えた。
「スプリントレースではまずまずの走りを見せ、順位を譲ったフェルスタッペンに続く5位でフィニッシュした。しかし、その日午後の公式予選セッション中に彼は再びお馴染みの場所に戻った。3戦連続でQ1敗退を喫した彼にとって、10番手でチェッカーフラッグを受けた決勝の結果は決して十分なものではなかった。むしろこれまで以上に危うい立場に立たされたと言っていい。来週末に開催されるアブダビGPが当面における、彼のF1での最後の出場になるかもしれない」
 カタールGP決勝は3番グリッドからスタートしたフェルスタッペンが逆転で今季7勝目をマーク。ドライバーズランキングで再び2位へ浮上し、首位に立つマクラーレンのランド・ノリス(26、英国)との差を12ポイントに詰めた。最終アブダビGPで逆転での5年連続ドライバーズ王者獲得を狙える位置につけた。
 角田は「スプリント予選は非常に好調だった。しかし、公式予選……マシンに求めていたペースやグリップが得られなかった」とカタールでの週末を振り返りながら、務めて気持ちを切り替えてフェルスタッペンへの援護を誓った。
「今は自分に関することを一旦置いておく。アブダビでの週末へ向けてさらに一歩前進しながら、マックスを可能な限りサポートしていくようにしたい」
 残留が決まっているフェルスタッペン以外の来季陣容に関してレッドブル及びレーシングブルズはチームの公式SNSで発表するとしている。

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