
井上尚弥が米ラスベガス決戦の公式会見で「しっかりとしたボクシングを見せた上で中盤にKOするのが一番いい終わり方」と宣言
プロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(32、大橋)が2日(日本時間3日)、米ラスベガスのMGMグランドで、2日後に迫ったWBA同級1位ラモン・カルデナス(29、米国)との防衛戦に向けて公式会見に臨んだ。井上は「しっかりとしたボクシングを見せて中盤KOが一番いい終わり方」と宣言した。
以下、会見での主な一問一答。
17秒のフェイスオフは互いにサングラスをかけたまま
ーー4年前にも2度ラスベガスで試合をしています。今回はここで最終調整もしました。前回との違いはありますか?
「前回、前々回とコロナ禍でバンデミックでの中での試合だったが、今回はT-モバイルアリーナでやれることが一番の違いだと思う」
ーー米国のファンの前で戦うことに興奮はありますか?
「アメリカでも、これだけ大きな会場で試合ができることはモチベーションになっている。シンコ・デ・マヨという日に試合をする。当日の雰囲気はわからず、アウエーになることも予想している。どんな雰囲気で試合をするか楽しみ」
ーー当日、ファンにどんなパフォーマンスを見せたいですか?
「ひとつ望むのであれば、しっかりとしたボクシングを見せた上で中盤のノックアウトというのが一番いい試合の終わらせ方だと想定している。日本で見せているパフォーマンスを一番考えてアメリカのファンにもしっかりとボクシングをお届したい」
ーーあなたはカルデナスについてリードパンチの豊富さやタフだと言っていますが、誰か過去に戦ったボクサーに重なりますか?
「似た選手は、自分の中では考えにくい。非常にまとまった選手なので、当日、自分にとってもすごくいいボクシングができるんじゃないかと期待している」
ーーカルデナスに敬意を表して、次に誰と戦いたいとは言いませんね。今後の試合で発表できるものはありますか?
「ノー」
ーーノニト・ドネア(井上と2度対戦した元5階級制覇王者)は、あなたをスピード、パワーなど特別な選手と評しています。あなた自身は自分の最大の特徴は何だと考えていますか?
「パワーというものをすごく言われがちですが、ディフェスだったり、距離感だったり、当て勘だったりが、自分の中では一番突出しているのかと思う」
ーー前戦でキム・イェジュン(韓国)を4回KOで倒したとき、『来い』と挑発をされた後に、瞬く間に終わりましたね。あれは挑発されたから終わらせたのか。それともチャンスだったのか、どちらですか?
「ちょっとイラっとした(笑)。瞬時に倒してやろうと思った」
ここで司会者が、隣に座っていたカルデナスに「決して4日の試合では挑発しないように」と冗談半分に警告を発して笑いを誘った。サングラスwokaketeitaカルデナスも笑っていた。
ーー最後に日本のファンにひとことをお願いします。
「当日は(Amazon)プライムビデオで、(5日の)お昼頃の観戦になると思いますが、アメリカでの試合を期待して応援してくれれば嬉しく思います」
最後に写真撮影があり、フェイスオフも求められた。
互いにサングラスをかけたままで約17秒間。カルデナスは、減量が苦しいのかガムを噛み、井上は離れる瞬間にニヤっと笑った。
明日2日(日本時間4日)に計量が行われ、いよいよ4日(同5日)にゴングだ。