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井上尚弥の発言を大橋会長が援護(写真・山口裕朗)
井上尚弥の発言を大橋会長が援護(写真・山口裕朗)

「年老いた井上尚弥ではなく…」と中谷潤人のトレーナーからディスられたモンスターの反論を「まだまだ伸び盛りです」と大橋会長が援護した理由とは?

 大橋会長が、井上が求める「年4試合」の異例ともいえる過酷なスケジュールに応じて、1月にキム・イェジュン(韓国)戦、5月にカルデナス戦、9月にWBA暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)戦、12月に1つ上の階級であるWBA世界フェザー級王者、ニック・ボール(英国)戦と4試合も計画したのも「ダメージがない」からである。
「強さを追い求め続けること」をモチベーションとしている井上が、ここまで体力的な不安を口にしたことはない。「キャリアを加速させる」が常套句。32歳になってもさらに進化を続けている。
 前出の「ボクシングニュース24/7」もエルナンデストレーナーの発言の根拠が、カルデナス戦での井上のダウンにあると推測しながらも、「ダウンした際に、井上は冷静さを保ち、カウントに耳を傾け、立ち上がり、大きな回復力を示した。井上は衰えていくファイターのパフォーマンスではなかった」と報じている。
 ただ大橋会長は、エルナンデストレーナーの発言に不快感を示したわけではない。むしろ、1年も前から熱くなってきたスーパーマッチの盛り上がりを歓迎していた。
「ルディトレーナーの意見がありM.Tジムとの代理戦争もあり盛り上がっていますからね」
 13日には、大橋ジムが主催する「フェニックスバトル135」で、日本ユース・ライトフライ級王座決定戦が行われ、大橋ジムの佐伯侑馬と、M.Tジムの瀬筒陸斗が対戦し、井上vs中谷の代理戦争とファンの間で話題になった。一進一退の激戦の末、瀬筒が、8回KO勝利して、中谷陣営が幸先のいいスタートを切った。
 井上は年間表彰式で中谷に対戦を呼び掛けた際に「1年後の東京ドームで日本ボクシングを盛り上げよう」と言った。
 井上がエルナンデストレーナーの発言にわざわざXで突っかかっていたのも「日本ボクシングを盛り上げたい」ことの一環なのだろう。
 中谷は、6月8日に有明コロシアムでIBF世界同級王者の西田凌佑(六島)と待望の統一戦のリングに立つ。次は中谷が、モンスターとのスーパーマッチを盛り上げる番。もちろん西田も「(井上戦への)踏み台にはならない。簡単に負けるつもりはない」との覚悟を胸に万全の準備を整えている。

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