「お互い最高の状態で闘おう」井上尚弥のイブ防衛戦がグッドマンの左目上負傷で1月24日に延期決定も温かいエール…相手は「日本のファン、井上のチームに謝罪したい」と懺悔
プロボクシングのスーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(31、大橋)が24日に有明アリーナで対戦する予定だったIBF&WBO同級1位のサム・グッドマン(26、豪州)が来日直前のスパーリングで左目上を流血カットしたため、両陣営の関係者が緊急協議を行い、試合を来年1月24日に延期することが決定した。大橋ジムが発表したもので場所は同じ有明アリーナ。アンダーカードでWBO世界バンタム級王者の武居由樹(28、大橋)の防衛戦も組まれていたが合わせて延期となり同日に行われる。
来日前日に4針縫う裂傷
予期せぬハプニングが起きたのが14日。グッドマンが来日前のラストスパーリングで左目上をカットしたのだ。途中でスパーをストップするほどひどく流血し、フォックススポーツ豪州などでライター、ディレクターなどをしているベイ・デイモン氏がXにアップした映像によると、かなり深くザックリと切れていた。4針を縫うことになり、グッドマンは強行出場を主張したが、所属するノーリミットプロボ―ションは、10日後に迫っていた井上との試合は不可能だと判断し、大橋陣営へ試合の延期を申し入れた。
予期せぬ事態に大橋陣営は緊急対応。もう試合まで10日しかないため代役を探して防衛戦を行うことは難しく、興行は、武居が無敗のユッタポン・トンデイ(タイ)とV2戦行うダブル世界戦で、アンダーカードにはOPBF東洋太平洋&WBOアジアパシフィックウエルター級王者の佐々木尽(八王子中屋)対坂井祥紀(横浜光)など豪華なラインナップが並んでいたが、チケットを買ったファンのほとんどがメインの井上の試合を目当てのため、24日の試合の延期を決定した。
グッドマンは15日に飛行機に乗り16日早朝に東京入りする予定だった。
両陣営は、延期時期についても協議を行い、5週間の治癒期間を置くことで合意し、ちょうど1か月後の1月24日に有明アリーナで再セットすることになった。
グッドマンは、自らのインスタグラムを通じて「自分だけで決めることができるなら試合をしたかったが、チームと話し合いでこうなりました。この事態にショックを受けています。日本へ行きサポートしてくれる予定だったファン、日本みなさん、そして井上のチームに謝罪したいです。井上もこの試合に向けてハードなトレーニングしてきたと思います」と懺悔。
「私は井上と戦いたいのです。15年をかけて井上と4本のベルトをかけて戦うところまで来たのです。この試合が実現されることを願います」と続けた。
試合直前の怪我のアクシデントは過去にもないわけではない。