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WBA世界バンタム級王者、堤聖也(左)の休養王者が認定された。正規王者に昇格するアントニオ・バルガスに比嘉大吾(右)が7月に横浜で挑むことになりそうだ
WBA世界バンタム級王者、堤聖也(左)の休養王者が認定された。正規王者に昇格するアントニオ・バルガスに比嘉大吾(右)が7月に横浜で挑むことになりそうだ

WBAがバンタム級王者、堤聖也の「休養王者」を正式認定…7月に横浜で暫定王者から正規王者に昇格のバルガスに比嘉大吾が挑戦へ

 

 バルガスへの最優先の挑戦資格を持つのは、オプションのある前王者の井上拓真(大橋)だが、昨年10月の堤戦で負った怪我の回復が遅れているため挑戦を辞退したことが18日までに判明した。
 次の候補はランキング最上位の2位、那須川天心(帝拳)だが、6月8日に有明コロシアムで同6位のビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)と“世界前哨戦”を行うことがすでに発表されているため、3位の比嘉にチャンスが巡ってきた。
 比嘉は昨年9月にWBO世界同級王者の武居由樹(大橋)に挑戦、ダウンを奪うものの判定負け、今年2月には、堤の持つWBAタイトルに挑戦したが惜しくもドローでまた王座獲得の機会を逃した。今回は3度目の正直。3度目の世界挑戦で世界王者となった日本人ボクサーは、WBC世界同級王者の西岡利晃、WBC世界フライ級王者の内藤大助など珍しくはないのだが、3戦連続の世界挑戦となると異例だ。
 正規王者となったバルガスは21戦19勝(11KO)1敗1無効試合の戦績を持つオーソドックススタイルの強打のボクサーファイター。アマで120戦以上のキャリアがあり、リオ五輪フライ級米国代表のアマエリートで、五輪では2回戦で敗れたが、2017年にプロ転向し、2024年12月の暫定王座決定戦でウィンストン・ゲレーロ(ニカラグア)を10回TKOで下して暫定王者となった。天心が昨年7月に3回TKOで倒したジョナサン・ロドリゲス(米国)をWBAの挑戦者決定戦で2度ダウンを奪い7回TKOで下している。
 ただラフな攻撃的スタイルのため、ロドリゲスにもダウンを奪われているし、キャリアの浅い段階では、左フックを浴びて初回KO負けを喫するなど、ディフェンスに甘さがある。“倒し屋”の比嘉であれば、一発で仕留めるチャンスが十分にある。激戦必至の好カードだ。
 比嘉は「すみだボクシング祭り」のトークショーで女性の司会者にバルガス戦についてズバリ質問をされて「ノーコメント」と返した。一方で「仕事として求められれば…」と、前向きな発言も残している。関係者によれば、すでにバルガスを想定して練習を再開しており、6月上旬には合宿まで組まれている。
 またこのバルガスー比嘉戦の勝者と堤は秋にも王座統一戦を行う予定。
 堤は、その比嘉とのトークショーで「やんなきゃいけない試合をやっていかなきゃいけいない。それをクリアしていてその先にやりたい試合(他団体との統一戦)ができればいい」とコメントしていた。

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