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スペインGP決勝で最後尾スタートとなった角田裕毅は13位まで追い上げたが入賞には届かず(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
スペインGP決勝で最後尾スタートとなった角田裕毅は13位まで追い上げたが入賞には届かず(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「チームが求めているレベルではなかった」角田裕毅がスペインGP13位惨敗に猛省も英メディアは辛辣なシート交代論…「レッドブルのセカンドシートは頭痛の種だ」

 F1の今季第9戦、スペインGPの決勝が1日にバルセロナのカタルーニャ・サーキットで行われ、最後尾の19番手からスタートしたレッドブルの角田裕毅(25)は13番手でチェッカーを受けた。レース終盤にはファステストラップ(決勝での1周最速)も記録したが「チームが求めているレベルではなかった」と自らにダメ出しした。英国の専門メディアは「レッドブルの2番手は依然としてチームの頭痛の種になっている」とシートを失う危機から脱出できていないと厳しく報じた。

 ファステストラップ(決勝での1周最速)は記録したが

 一時は10番手の入賞ラインが見えた。48周目にはファステストラップも記録した。それでも13番手でチェッカーを受けた結果に、誰よりも角田自身が満足していない。レース後のフラッシュインタビューで、無念の思いを口にした。
「ペースはよかったかもしれないけど、チームが求めているレベルではなかった」
 前日の公式予選1回目(Q1)で最下位となる20番手のタイムで敗退。終了後には「ここスペインで(ラップの)ペースが突然、地獄のように落ちた」と弱音を漏らしていた角田を支援すべく、レッドブルは決勝までの間にマシンのフロント、リヤの両ウイングを変更。さらにサスペンションのセットアップにも変更を施した。
 一連の変更がパルクフェルメルールに違反。ピットレーンスタートとなった角田は、片山右京氏を抜いて日本人F1ドライバーで歴代単独最多となる96戦目の決勝へ、古傷を悪化させたアストンマーティンのランス・ストロール(26、カナダ)が欠場したなかで最後尾となる19番手で出走した。
 さらに他の18台がすべてソフトタイヤで臨んだのに対して、角田は唯一、ミディアムタイヤを選択。その上で8周を終えた段階で、いち早くピットインしてソフトタイヤに交換。その後も25周目、46周目とピットインし、Q1で早期敗退した影響で残っていた新品のソフトタイヤ3セットをすべて使い切る作戦に打って出た。
 一時は12番手に浮上するなど、積極果敢な作戦は奏功しかけたかに映った。しかし、54周目でメルセデスのキミ・アントネッリ(18、イタリア)がマシントラブルでストップ。セーフティーカーが出動したなかで4度目のピットインを行い、中古のソフトタイヤに履き替えた決断が結果として裏目に出た。
 セーフティーカーが60周目で外れ、レースが再開された後は前走車をオーバーテイクできないまま14番手でチェッカーを受けた。直後にハースのオリバー・ベアマン(20、英国)に10秒のタイム加算ペナルティーが科されたなかで、最終的には13番手で1周4.657kmのカタルーニャ・サーキットを66周走る決勝を終えた。
 角田はフラッシュインタビューで、さらにこう続けている。
「セーフティーカーが入っていなかったら、もしかすると(入賞して)ポイントを取れていたかもしれない。ただ、マシンの状態は初日のフリー走行1回目(FP1)からまったく変わらなかった。今後の改革を期待するしかない」

 

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