
「フィーリングは問題ない」レッドブル角田裕毅がカナダGPフリー走行2回目で15番手もQ3進出へ意欲…「パフォ発揮できねば何が起こるかは誰よりもわかっている」との背水覚悟も
F1の今季第10戦、カナダGPが13日(日本時間14日)、モントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開幕し、不振が続くレッドブルの角田裕毅(25)はフリー走行1回目(FP1)で11番手、同2回目(FP2)では15番手のタイムにとどまった。今季限りでの解雇が英国メディアで報じられるなど、風当たりがさらに強まった状況で初日を終えた角田は「フィーリングは問題ない」とコメント。さらに「絶対にQ3へ行かなければいけない」と、今日14日(同15日)の公式予選での4戦ぶりの3回目(Q3)進出を自らに課した。
フェルスタッペンとの差は0秒273「明日は絶対にQ3に」
手応えがあるのか。それとも強がっているのか。
カナダGP初日のFP1とFP2を終えた角田のコメントを、英国のモータースポーツ専門メディア『RACEFANS.NET』が伝えた。
「フィーリングは問題ない。そして、明日へ向けて何が必要なのかはわかっているし、それはとてもいい状況だ。それにより、もう少し速いラップタイム、そしてロングランのタイムが得られるように願っている」
角田がFP1でマークした1分13秒927は20台中で11番手だった。エースドライバーのマックス・フェルスタッペン(27、オランダ)は1分13秒193のトップタイムをマーク。レッドブル首脳陣が問題視する2人のタイム差は0秒734で、角田が、昇格後の7戦における公式予選平均の0秒692差より、さらに広がった。
FP2の角田は、1分12秒939の15番手。フェルスタッペンとの差は0秒273に縮まったが、角田のラップが速かったよりは、1分12秒666で9番手だったフェルスタッペンのマシンに何らかの不具合が生じていた可能性が高い。
前出の『RACEFANS.NET』はフェルスタッペンのコメントも伝えている。
「FP1ではマシンにとても満足していたが、FP2はバランスが少し崩れ、マシンの快適性が少し落ちてしまった関係で少し難しかった。調査が必要だが、FP1で感じた状態に戻せればうまくいくと思っているし、その意味でも楽しみだ」
FP2を全体的に見れば、トップタイムを出したメルセデスのジョージ・ラッセル(27、英国)との差は0秒816とFP1よりさらに広がった。ロングランでも1分16秒台で周回するトップドライバーらとは対照的に、角田は1分17秒台とペースが上がらなかった。
カナダGPを前に、角田のマシンにはアップグレードされたフロアが提供されると海外メディアで報じられていた。しかし、初日の練習走行において、レッドブルはマシンのアップグレードを国際自動車連盟(FIA)に対して申告していない。
今日14日(日本時間15日)のフリー走行3回目(FP3)から、アップグレードされる予定があるからか。
FP3に続いて行われる公式予選における最低限の目標を自らに課しながら、角田はこう続けた。
「それ(アップグレード)以外は、セットアップの面ではいい進歩が見られたと思う。もちろん最終的には十分ではないので、明日に向けて見つけて改善していきたい。明日は絶対にQ3に行かなければならない。いまはそれが最初の目標だ」