
「一時はフェルスタッペンのタイムも上回る」角田裕毅がオーストリアGPフリー走行2回目で7番手…「他のレース週より自信を持てている」
今レース前に海外メディアの囲み取材に流暢な英語で応じた様子をF1公式サイトが公開した。
「前回のレース週と同じアプローチでここまで進めてこられたので、その点では満足している。前戦もいくつかはうまくいかなかったし、FP3での一件など、一部は僕がコントロールできない面もあった。正直に言えば先週のレース週は完璧ではなかったけど、同時に間違いなく正しい方向に進んでいると感じている。確実に進歩しているし、リズムもよくなっている。誰もが望むようなスピードではないかもしれないけど、少なくもレースごとにポジティブな面が見られているし、そこには満足している」
角田が言及したFP3の一件とは、赤旗掲示中に他車を追い抜いたとして、決勝で10グリッド降格のペナルティを科された問題だ。18番手スタートとなったカナダGP決勝で必死に追い上げるも、12位でフィニッシュするのが精いっぱいだった角田は、レース後に「ほとんど何もできなかった」と肩を落としている。
ただ角田は同時に「ペースは悪くなかった。少なくとも前回までのレースよりはよかったし、その点はポジティブにとらえたい」とも語っていた。カナダGPでは、FP3直前に新型フロアが装着されたが、オーストリアGPでは一転して、フェルスタッペンと同じ仕様にアップデートされたマシンが初日から提供された。
角田が感じていた、少しずつ右肩上がりになる軌跡が、FP2でのタイムに反映されている。あくまでもフリー走行であり、フェルスタッペンを含めて、周囲は公式予選から決勝へまったく走りを変えてくる。それでも角田はこう語っている。
「予選は特に時間が限られていて、非常にタイトなセッションでもある。マシンの挙動をすべて把握しているわけではないし、それらは経験と自信からもたらされる。その意味でも少し時間がかかっているが、レースごとのアプローチには満足している。いまは他のレース週よりも自信をもてているし、このままやり続けたい」
入賞及び獲得ポイントがなかった直近の3戦の原因を突きつめれば、すべて公式予選に行き着く。18分間の1回目(Q1)で20台が15台に、15分間の2回目(Q2)でさらに10台に絞られ、12分間の3回目(Q3)で決勝のグリッドを決める公式予選で、角田は第6戦のマイアミGPを最後にQ3進出を果たせていない。
親会社レッドブルのお膝元で行われるオーストリアGPの公式予選で角田にまず求められるのは5戦ぶりのQ2突破。注目のレースは日本時間の28日23時に開始される。