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「三浦監督は内野守備の意思疎通を徹底していたのか」横浜DeNAまさかの内野フライ“お見合い”と完封した阪神の才木-坂本バッテリー新配球…両球団に10.5ゲーム差がついた理由とは?

 首位の阪神が後半戦も好スタートを切った。26日の甲子園での横浜DeNA戦で先発の才木浩人(26)が完封し、打っては佐藤輝明(26)が26号ソロでバックアップするなど、2-0のスコアで完勝した。一方の横浜DeNAは初回に佐藤の内野フライを“お見合い”してヒットにし直後に先制点を奪われるミスが響いた。横浜DeNAは巨人と入れ替わりで3位に転落。阪神とのゲーム差は10.5に広がった。

 守乱と球審の判定にイラつくケイ

 首位の阪神と3位に転落して10.5ゲーム差に広げられた横浜DeNAの“違い”を如実に示すゲームになった。その象徴的シーンが初回の横浜DeNA内野守備陣が犯した“お見合い”のボーンヘッド。
 二死一塁から佐藤はケイが初球に投じた甘いスライダーを打ち損じた。打球は高々と内野に上がった。一度は、一塁のフォードが捕球の素振りを見せ、ケイは、当然のこと、他の野手も任せたが、結局、フォードは追うのをあきらめ、その打球は、取り囲む野手のど真ん中のマウンド付近に落ちたのである。
 ベンチで三浦監督は呆然。
 チェンジのところが一転、二死一、三塁のピンチとなり、「相手のケイ投手から右バッターがなかなか打ててなかったのでここで何とか1本と思って打席に入った」という大山が、ケイの内角に食い込むカットボールを詰まりながらもセンター前へ運び、防御率1点台の2人が投げ合う投手戦必至のゲームで、貴重な先制点をスコアボードに刻んだ。
 現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人は、「横浜DeNAの三浦監督、コーチが、事前にこういうケースはどうするかを徹底していなかったことが原因。フォードのミスではなくベンチのミス」と厳しく指摘した。
「甲子園での内野フライは、浜風の影響で戻ってくるような独特の動きがあって簡単ではない。ましてフォードの守備力には不安があり、甲子園で一塁を守るのは初めて。マウンド付近のフライは、サードかファーストが捕球するのがセオリーだが、それを得意な方の選手が捕球すればいい。今回のケースではフォードではなく甲子園でのプレーに慣れている三塁の宮崎が捕球すべきで、まして投手も外国人のケイなのだから、なおさら事前にミーティングで、マウンド付近のフライは、宮崎が捕るというチーム内の意思疎通を徹底しておくべきだった。それができていれば、宮崎が責任を持って捕球にいっただろう」
 古い話で恐縮だが、1985年に阪神が優勝した際には、一塁手のランディ・バース氏の守備範囲が広くなかったため、マウンド付近のフライはすべてフライ捕球に長けていた三塁手の掛布雅之氏に任されていた。それほど甲子園で高く上がった内野フライの処理は難しいのだが、横浜DeNAは、その事前の準備が徹底できていなかった。意思疎通の不備だ。

 

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