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阪神の岡田監督は開幕GT戦の連敗は想定内だった(写真・黒田史夫)
阪神の岡田監督は開幕GT戦の連敗は想定内だった(写真・黒田史夫)

「負けから学ぶんよ」…阪神の岡田監督は巨人との開幕カード連敗も想定内?!連覇へ向けて抱く「反撃の哲学」

開幕第2戦が30日、東京ドームで行われ阪神が巨人に0-5で敗れた。 阪神は2試合連続の完封負け。 投打が嚙み合わず、4回一死一、三塁の先制機にセーフティスクイズを岡本和真(27)の美技に阻まれ、大山悠輔(29)の走塁ミスも手伝い得点につなげられなかったのが痛かった。 ただ岡田彰布監督(66)は、開幕カードで2つの負けまでは想定していた。 3連敗は避けたいが、この4月、5月の序盤戦は、連覇へ向け「負けから学ぶ」時期だと考えている。

セーフティスクイズを岡本のスーパープレーで阻まれる

 またしても巨人のスーパープレーに勝負の流れを持っていかれた。
0-0で迎えた4回にヒットのなかった大山がバットを折りながらセンター前に執念の一打を落とし、続く佐藤がグリフィンのスプリットのスッポ抜けを一、二塁間に引っ張り、無死一、三塁の先制機を作った。 ノイジーは外角球を見逃して三振。 岡田監督は、坂本の初球に仕掛けた。 坂本はバントの構え。 大山はスタートを遅れさせるセーフティスクイズ。 だが、坂本のそれは一塁線への小フライとなった。 弾道は低く、落ちるかと思われたが、ダッシュしてきた岡本がダイビングキャッチ。 セーフティスクイズだから、打球を判断した大山が三塁へ戻っているはずが、なんとホームを駆け抜けてしまっていた。 岡本の超美技で、併殺打となり、一瞬で、絶好のチャンスがつぶれた。
スポーツ各紙の報道によると、試合後、岡田監督は「行ったらあかんやんか」と大山の走塁ミスを嘆いたという。 もしショートバウンドになっていれば、好走塁だったかもしれないが、岡本がキャッチしたのはファウルゾーン。 フライになった時点で戻るべきの大山の打球の判断ミスだ。 失敗した場合のリスクを避けるためのセーフティスクイズだが、走者がミスをすれば効力を失う。
阪神ベンチに嫌な空気が流れた。 前日も森下の右中間を抜けたかと思われる打球をダイビングキャッチした梶谷のスーパープレーから流れが変わった。 守りからチャンスにつなげるのは、まるで昨季の阪神の野球の写し鏡のようだった。
先発の大竹は、その裏、珍しく2つの四球から招いた二死満塁のピンチをしのいだが、6回にボールが浮き始めた。 まだ球数は85球。 テンポは良かったが、肩のガングリオン除去手術で出遅れた沖縄キャンプで投げ込み不足となったことが影響しているのかもしれない。 先頭の梶谷に四球を与え、代走の松原を警戒する中で、美技で乗っているキーマンの岡本に浮いたカットボールをバックスクリーンの左へ運ばれた。 さらに続く坂本にも高めのカットボールをレフトスタンドへ放り込まれた。
刻まれた3点は、試合の流れを巨人へ大きく傾かせ、クリーンナップがまだ目覚めない阪神打線に重くのしかかった。
7回には、先頭のノイジーがセンターオーバーの二塁打で出塁した。 代打梅野は高めのストレートにスイングアウト。 代打原口が、ファウルで粘りながら食らいつき三遊間を破るヒットでつなぎ、一、三塁としてグリフィンを引きずり下ろした。
右の代打を2人使いきり、近本、中野と続く打順を考えると、左へのスイッチが常套だが、阿部監督は、自らマウンドへ足を運び、前日に続きドラフト1位の右腕の西舘をマウンドに送りこんできた。

 

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