
今日3大世界戦!拳四朗に井上尚弥参戦の12月サウジアラビア「リヤドシーズン」への正式出場オファー届く…負けられない防衛戦の“勝負メシ”は1個1000円の卵で作る「TKG」
プロボクシングのトリプル世界戦(7月30日・横浜BUNTAI)の前日計量が29日、横浜市内のホテルで行われ、出場6選手が全員リミットを一発でクリアした。メインを張るのはWBC&WBA世界フライ級統一王者の寺地拳四朗(33、BMB)。WBC2位、WBA3位のリカルド・サンドバル(26、米国)を迎え討つが、サウジアラビアの「リヤドシーズン」から12月27日に現地で開催予定のビッグイベントへの出場オファーが届いたことが明らかになった。スーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(32、大橋)が参戦するメガイベント。絶対に負けられない防衛戦となる。またセミファイナルではWBA世界バンタム級王者のアントニオ・バルガス(28、米国)に3戦連続世界戦の比嘉大吾(29、志成)が挑み、セミセミでは帝拳の“秘密兵器”高見享介(23)がWBA世界ライトフライ級王者のエリック・ロサ(25、ドミニカ共和国)に挑戦。試合の模様はU-NEXTでライブ配信される。
椿山荘シェフ特製の唐揚げも届く
フェイスオフは約15秒。拳四朗から先に右手を差し出して握手を求めた。
「特に感じたものはない。正々堂々戦うって感じで」
ただ挑戦者サンドバルの身長は1m68と発表されているが、1m64.5の拳四朗と目線の高さは、ほぼ同じだった。
「書いているのよりちょっと盛っている(笑)。あまり(身長は)高くないっすね」
すぐさま経口補水液を口にした拳四朗は控室に戻るともう1本飲んだ。
「無事計量が終わって、今ハッピーやなって感じがあります」
続けてポットで持参した手製のカニでダシを取った味噌汁に舌つづみを打った。
今回がフライ級に階級を上げて3試合目。
「うまく落ちた」
名コンビを組む加藤健太トレーナーによると、体脂肪はライトフライ級の時とほぼ同じで、微調整はあるが「その分、食べれてエネルギーが取れる」という。
ライトフライ級時代は、絶食だった計量前日も、200グラムの卵かけご飯を食べたという。
毎回話題を提供してくれる拳四朗の今回の“勝負メシ”はそのTKG(卵かけご飯)。ネットで検索して、純国産鶏「岡崎おうはん」から生まれる「紀の夢たまご」と名の付いた超高級卵を6個取り寄せた。お値段はなんと一つ1000円。送料込みで7000円もしたという。
「今、卵かけご飯にはまりすぎているんですよ。200グラムのご飯の卵かけご飯を毎日食べていました。でもこれまでは普通の卵。もっと食べたいを我慢していましたからね。これはまだ食べていないんで、ほんと楽しみ」
昼食に200グラムのご飯にまず醤油をかけずそのまま食べてみたいという。
夕食には、都内の高級ホテル「椿山荘」のシェフが真空パックに入れて用意してくれた特製の鳥の唐揚げを自分で揚げて食べる。カツサンドも届いた。そして最後は1個1万7800円の抹茶スイーツ。「最近食べれなくなっているし、もちろん全部は食べきれません」。贅沢三昧はするが、リカバリーによる体重増加は、4キロから4.5キロまでに抑えて、3月にWBA王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)を最終ラウンドに倒して統一した2つのベルトの初防衛戦に備える。
世界初挑戦となるサンドバルは、「エル・ニーニョ(神の子)」の異名を持ち、28戦26勝(18KO)2敗の戦績を誇る正統派のボクサーファイター。だが、メキシコ系ボクサー特有の裏テクニックを駆使してくる。
拳四朗陣営は、ルールミーテイングでサンドバルのクリンチの際の反則行為について厳しくチェックして欲しいと審判団に訴えた。
「ずる賢いというか、クリンチを内側から入れて、相手がホールドの反則を犯しているように見せるのが上手いんですよ。そして離れ際に打ってくる。レフェリーに、どちらがクリンチしているか、ごまかされず、しっかり見てもらうようにお願いしました」と加藤トレーナー。