
中谷潤人に井上尚弥との競演となる12月27日サウジ決戦への正式オファーが届く…来年5月のモンスター戦に「ボクシング人生で積み上げてきたものをぶつける」
ただ今の練習段階では井上戦は具体的にはイメージしていない。
「井上選手と試合をするタイミングだとよりイメージはする。これまで対西田選手でやってきた引き出しがあり、そこで出してこなかった引き足をたくさん出せるトレーニングをしている。また相手が決まれば、相手に対しての引き出し方をよりスムーズにできるような練習をしていく」
試合間隔的には、年末のサウジでのカルデナス戦が井上戦に向けてのラストマッチとなる。負ければビッグマッチも消滅することになるが「そこらへん(プレッシャー)は感じていない。1戦1戦、31戦積み上げてきて、負けられない状況は常に一緒。今まで通り僕らしく試合をしていきたい」と、自然体を強調した。
一方の井上は9月14日に名古屋のIGアリーナで最強の挑戦者であるWBA世界同級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を迎え討つ。中谷は「現地にいかせてもらいます」と会場で直接視察することを明言した。
試合展開はこう予想した。
「基本、井上選手がプレッシャーを与えていく展開になる。アフマダリエフは体ががっちりしている。簡単には倒れないイメージがある」
井上がそのフィジカルを持つ相手をどう料理するかに注目している。
さらに「自分なら腹を狙う」とアフマダリエフのボディに穴があることを示唆した。
井上は、当初、12月にサウジで1階級上のフェザー級王者に挑戦し、来年5月の中谷戦で再びスーパーバンタム級に戻す予定でいたが、体重の上下には無理があるため、中谷戦以降にフェザー級に転向する方針に切り替えた。
一方の中谷は井上戦後にしばらくスーパーバンタム級に留まると見られる。
中谷が27歳で井上が32歳2人の対決は、これが最初で最後になるのか?そのことを聞くと、中谷はこう返した。
「そこらへんは、周りが決めてくれること。僕にはボクシング人生で積み上げたものがある。それをしっかりとぶつけていきたい。結果どういう形になるかか、わからないが、精いっぱい、一生懸命戦うだけ」
強い決意が感じられた。
中谷は次戦まで時間があるため走り込み合宿などを計画しているという。