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元ヤクルト編成部長が選んだ夏の甲子園の気になるドラフト候補
元ヤクルト編成部長が選んだ夏の甲子園の気になるドラフト候補

え?意外にも!「野手ナンバーワン評価は横浜の背番号1の奥村頼人」元ヤクルト編成部長が「不作の甲子園」の中から選んだ8人の“将来が気になる”ドラフト候補の逸材

 

 投手でもう1人リストアップしたのが京都国際の1m77、70Kgの左腕エース、西村一毅だ。1回戦では、昨年のセンバツ優勝校の健大高崎を相手に160球を要しながらも9回4安打3失点の完投勝利。準々決勝の山梨学院では、6回10安打9失点と炎上して連覇ならず。今大会では最速も142キロ止まりだったが、松井氏は、こう評価した。
「今大会の出場投の中で一番ピッチングを知っているのが西村。2試合連続完封勝利した昨夏よりもスピードも上がった。ギラギラしたものがなくなってきたのが気がかりだが、スピードガン以上に打者は速く感じたと思う。武器であるチェンジアップは、いわゆる特殊球。チェンジアップとストレートの配球の“対”でさらに効果的に見せることができている。打者に向かっていく姿勢もいい。ストレートが140キロ後半まで伸びてきて欲しいが、ノビシロも含めて楽しみな左腕」
 また表には、掲載しなかったが、沖縄尚学戦で8回を無失点に抑えた東洋大姫路の最速147キロ右腕、木下鷹大の名前も付け加えて「1m72と上背がないのがネックだが、低めにストレートが伸びてくる。3試合見て踏み出した足に体重が乗ってこないのでリストから消していたが、4試合目の沖縄尚学戦でようやくステップとリリースのタイミングが合い始めてきた」と評価した。
 野手のナンバーワンとしては意外な名前がリストアップされた。横浜の背番号1を付けた1m78、86Kgの左腕、奥村頼人だ。6月に足を痛めていた影響で、今大会は準々決勝の県岐阜商戦までは投手としては、綾羽戦で打者一人にテスト登板しただけ。球史に残る名勝負となった県岐阜商戦では、3番手として救援登板し6回1/3を投げて7安打6奪三振4失点で敗戦投手となった。本来は最速148キロだが、70球を超えて球速は139キロまで落ちて延長11回にサヨナラ打を浴びた。
 松井氏は「ケガの影響を差し引いても投手としての限界を示したように見える。むしろ打者としての魅力がある」と、大会を通じて「レフト・4番」を任され、4試合で、打率.286、2打点の打撃を評価した。
 県岐阜商ではファインプレーに阻まれたが初回にライトへ鋭いライナー性の打球を飛ばし、4回には、見送ればボールのストレートに片手1本で泳ぎながら逆方向へ器用にヒットを放っていた。
「将来的にクリーンナップの打てる素材。シャープさと、追い込まれても崩されない対応力がある。神奈川県大会では3本塁打を放っていて長打力もついてきた。ストレートに差し込まれる場面が目立ち、当てるバッティングしかできず私の中では評価を下げたチームメイトの阿部葉太よりも、奥村の方が打者としても上」
 奥村はプロ志望を表明している。

 

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