
「大谷翔平を怒らせてしまったかも」美技で二刀流スター呆然の“三重殺”を成立させたエンゼルス遊撃手ネトが今日14日の先発を前に「この喜びは数時間だけ」と“倍返し”に戦々恐々?!
ドジャースの大谷翔平(31)が12日(13日)敵地で行われた古巣のエンゼルス戦でメジャー初となるトリプルプレーの屈辱を味わった。6回無死一、二塁からのショートライナーがトリプル―プレーとなったもの。9回には一度は勝ち越しとなる43号ソロで、お返しはしたが、絶好のポジショニングと好判断でトリプルプレーを成立させたエンゼルスのショートのザック・ネト(24)は「大谷を怒らせてしまったかも」と反省。今日13日(日本時間14日)に大谷は先発するが「この喜びは数時間だけ味わって明日に備える」と戦々恐々としていた。
9回に43号“お返し弾”も延長10回サヨナラ負け
まさかのプレーに一塁へ走りかけていた大谷が足を止めて呆然となった。
5-5で迎えた無死一、二塁。左腕のブロック・バークが外角へ投じたストレートに泳ぎながらバットを合わせた大谷の打球は、そのバーグの頭上を越えて、センターへ抜けるかと思われた。だが、二塁ベースのすぐ後ろを守っていたネトがダイレクトで捕球してワンナウト、すぐにベースを踏み、二塁走者のミゲル・ロハスが飛び出していたためツーアウト、さらに間髪を入れずに一塁へジャンピングスロー。送球は少しそれたが、一塁手のノーラン・シャニュエルが一塁へ戻り切れなかった走者のダルトン・ラッシングにタッチしてトリプルプレーが成立してしまったのだ。
もちろん大谷は初体験。MLB公式サイトによると、前年にMVPを受賞した選手のトリプルプレーは、1965年のブルックス・ロビンソン以来の屈辱だという。しかも、エンゼルスがトリプルプレーに仕留めたのは、大谷が所属していた2023年8月18日のレイズ戦以来で、一塁手のジャニュエルは、この時も6-4-3-2のトリプループレーの3つ目のアウトにかかわっている。
ちなみに日本人メジャーリーガーのトリプルプレーは2006年5月7日のマリナーズ城島健司、2020年7月29日のレッズ秋山翔吾以来、3人目だった。
MLB公式サイトによると、ネトはトリプルプレーはリトルリーグやマイナーリーグでも経験のない人生初の体験で「ホームランを打つ方が好きだけどね。無死一、二塁という場面でリーグ屈指の強打者(大谷)が打席に立っている状況でああいうプレーを決められたのは、本当に特別だったと思うよ」と興奮。ベンチコーチのライアン・ゴインズ氏が指示したセカンドの後ろのポジショニングを称え「そこに打球が来る」と信じていたという。
トリプルプレーに助けられたバーグは、「ビンゴカードにちゃんと書いてあったよ。あれがトリプルプレーになる打球ってね」と冗談交じりに語り、「ネトがそこにいてくれて本当によかったある意味ラッキーだね」とネトのプレーに感謝した。