
なぜだ?「バカバカしい。ロウキが守護神だ」ロバーツ監督が佐々木朗希を「クローザー」と呼ぶことを拒み米メディア、SNSで波紋!「約108億円で獲得したスコットへの配慮」の声も
佐々木をクローザーと認め、ロバーツ監督の姿勢に批判的な声が多く見られた。ナイチンゲール記者の投稿にも多数リポストされ「彼はスコットの気持ちを傷つけたくないんだ」「彼は佐々木をクローザーと呼ぶことはできない 。なぜなら、フロントオフィスは、スコットのために7200万ドル(約108億円)を費やしたんだから。650万ドル(約9億8000万円)のロウキをクローザーと呼ぶと彼らのメンツがなくなるよ」とのシビアな意見もあった。
今季ドジャースはパドレスからFAのスコットを4年総額7200万ドル(約108億円)で獲得、61試合に登板してチームトップの23セーブを挙げたが、防御率4.74と安定せず、10度も救援に失敗していて、ベンチの信頼を失っている。
また「来年フルでクローザーを務めるのは無理」「来年は先発で悪魔になる」との声もあり、ロバーツ監督が、あくまでも現段階ではポストシーズン限定でリリーフ起用している佐々木を軽々しく「クローザー」とは呼びたくないのかもしれない。
また一方で、投手の鋭い解析、分析を行うことで知られる「ピッチング・ニンジャ」ことロブ・フリードマン氏は、フィリーズとのディビジョンシリーズを前に米ポッドキャスト番組「ファウルテリトリー」に出演して「私は少し懐疑的で、少し心配でもある。というのもポストシーズンでクローザーを務めるというのは、まったく別の世界だからだ」とコメントしていた。
「彼のメカニクス(投球フォーム)が修正されたのは知っているし、ボールの質も非常に良いのもわかっている。だが、敵地で観客が大声でヤジを飛ばしてくる中では、すべてが狂ってしまうことがあるんだ。まあ……どうなるか見てみよう」とも話していた。
実際、4万5000人を超えるファンで埋まったシチズンズバンク・パークは、真っ赤に染まり、ドジャースのテオスカー・ヘルナンデスが逆転3ランを打とうが、大谷翔平が三振を取ろうが、まったく反応のない完全アウェーの異様なムード。それでも佐々木は動じることなく、9回を無失点に抑えた。この「ピッチング・ニンジャ」の懸念は見事に解消されたことになる。なおさらロバーツ監督が、佐々木をクローザーと呼ぶことを拒んだ問題が不可解に思える。
前出の「オレンジカウンティレジスター」紙は、チーム内から佐々木がどう思われているかを示すため、フィリーズとの第2戦に先発するブレイク・スネルの声をこう紹介している。
「彼がブルペンから出てきて試合を締める時の自信が凄い。ストライクを取って、攻めて恐れがない。先発の時とはまったく別のロウキだ。先発の時は慎重で、少しナーバスに見えた。あれだけの球を持っているのに打者の反応を気にしていたんだ。でも今は自分の力を信じて投げていて見ていて本当に楽しい。チーム全体も彼を後押ししている。自信に満ちたピッチングをする彼を見るのが楽しくて仕方ないよ」
果たしてロバーツ監督が佐々木をクローザーと呼ぶ日はいつになるのだろうか。