「井上尚弥が戦うピカソも京之介もどっちも弱い」カシメロvs亀田京之介10.25キルギスで異色問題児対決が発表…口論の末にファイトマネー争奪マッチを口約束…勝者は悪童ネリと対戦か
プロボクシングの元3階級制覇王者、ジョンリエル・カシメロ(36、フィリピン)が亀田京之介(26、MR)と10月25日にキルギスのビシュケク・アリーナで58キロ契約のノンタイトル10回戦で対戦することが19日、試合の模様をライブ配信するABEMAの都内スタジオで両選手が出席して発表された。「SAIKOU×LUSH」の2日間興行の1日目のメイン。会見では早くも両選手がエキサイトして挑発しあい、1ラウンドKOを宣言し、ファイトマネー争奪戦マッチになることを“口約束”。両者は共に次戦で「SAIKOU×LUSH」と契約を結んだ元2階級制覇王者の“悪童”ルイス・ネリ(30、メキシコ)との対戦を熱望した。
「枕を準備しとけ!」
 ABEMAのスタジオの会見場に不穏な空気が漂っていた。
 フィリピンと日本の問題児同士の異色のマッチメイク。プロモーターの亀田興毅氏が「10人くらい待機しておいてもらわないとあかんよ」とスタッフに乱闘のような不測の事態に備えるよう言い聞かせていた。先に仕掛けたのは亀田京之介だ。
「印象としては、まあまあいい選手。ブランクが空いているし、年は年(36歳)。名前だけはあるんで、ここで一発かましてやる!」
 カシメロは、昨年10月に横浜でサウル・サンチェス(米国)とのスーパーバンタム級10回戦で600グラムの体重超過。当日体重に制限をつけて試合は敢行され、1回TKO勝利したが、JBCからは1年間の招聘禁止のペナルティを科せられた。契約をしていた「トレジャーボクシング」との契約を切られ、新たなプロモーターが見つからず1年のブランクを作った。
 だが、その京之介のコメントを通訳されたカシメロは、ニヤつき「オレが年だと?枕を準備しておいた方がいい」と応戦した。
 すると今度は京之介が「場所はどこでも一緒。ただしばくだけ、おまえも枕を用意しとけ。メガネ(サングラス)を外してみろよ。びびってるんやろ」と、ずっとサングラスをかけていたカシメロに反撃すると、問題児は「びびってなんかいない」と返した。
 京之介は今年2月にスーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(大橋)に敗れた“悪童”ネリの再起戦の相手に指名され7回TKO負けを喫した。7月には、その井上尚弥が12月27日サウジアラビアで対戦するWBC世界スーパーバンタム級1位のアラン・ピカソ(メキシコ)と対戦。一人がドローの大善戦を見せての0―2の判定負けだった。
 カシメロにその2試合の京之介の印象を聞くと、「ネリは倒すのが遅かった。オレならすぐ倒した。京之介は簡単な相手だ。ピカソと京之介はどっちも弱い選手。KOシーンもなかった」と批判した。
 その横から京之介が「それを言うなら、おまえはもっとカスやからな。1ラウンドから打ち合おうや」と口を挟むと、「1ラウンド30秒で終わらせる」と“秒殺”を宣告した。
 京之介も負けてはいない。
「終わらせろよ?楽しみ。逃げんなよ。こっちも1ラウンドKO決着」
 1ラウンドKO宣言をやり返すと、カシメロが、突然、「いくらかけますか?」と問いかけた。
「ファイトマネー。おまえも全部かけろよ」
 京之介のアンサーにカシメロも「レッツゴー!」と同意。さらに京之介が「やるか?やるか?」と念を押すと「レッツゴー!OK」と繰り返した。
 突如、ファイトマネー争奪マッチに様変わりしたが、プロモーターの亀田氏は「ファイトマネーをかけるとかこの場で答えを出す問題じゃない」と困惑したものの「発想はおもしろい」と、完全否定はしなかった。

