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元UFCヘビー級王者のガヌー(右)が元ヘビー級3団体統一王者のジョシュアと3月にサウジアラビアで激突することが決まった(写真・ロイター/アフロ)
元UFCヘビー級王者のガヌー(右)が元ヘビー級3団体統一王者のジョシュアと3月にサウジアラビアで激突することが決まった(写真・ロイター/アフロ)

怪獣vs怪物!元UFCヘビー級王者ガヌーが今度は元3団体統一王者ジョシュアと対決…3月にサウジアラビア開催で合意

 総合格闘技UFCの元ヘビー級王者のフランシス・ガヌー(37、カメルーン)が元WBA&WBO&IBFの3団体統一ヘビー級王者のアンソニー・ジョシュア(34、英国)と今年3月8日にサウジアラビア・リヤドのキングダムアリーナでボクシングの10回戦で対戦することを5日(日本時間6日)、サウジのスポーツエンターテインメント庁のターキー・アラルシク長官が発表した。ガヌーは昨年10月にWBC世界ヘビー級王者のタイソン・フューリー(35、英国)とボクシングルールで対戦。1-2で判定負けしたが、ダウンを奪うなどの大善戦を見せてWBCが世界ランキング10位に入れて物議を醸した。異色マッチの第二弾が、またヘビー級のビッグネームとの対戦となり全世界の格闘技ファンの注目を集めている。

 フューリーからダウン奪ったガヌーの異色マッチ第二弾

 格闘界の怪獣vs怪物の激突と言っていい。

 現役のヘビー級王者のフューリーからダウンを奪い冷や汗をかかせた“最強格闘家”ガヌーのボクシングマッチの第二弾は、なんと続けて元ヘビー級3団体統一王者のジョシュアというビッグネームとの対戦になった。5日(日本時間6日)、この異色マッチを主催するサウジのスポーツエンターテインメント庁の長官がSNSで発表したもの。
 ジョシュアをプロモートするマッチルームのエディ・ハーン氏も「今夜、我々は(試合)が決定したことを確信した。サウジのリヤドでジョシュアとガヌーが激突する。1月15日にロンドンで記者会見を開き、詳細を発表する」と公式Xに投稿した。
 ジョシュアは公式Xで「畜生!再びやるぞ。3.8.2024」と投稿。試合が3月8日に開催される予定であることを示唆。一方のガヌーも公式Xに「新年に大きなことをやる。2024年はこうなるぞ」と予告。炎の絵文字を3つ重ねていた。
 ジョシュアは、12月23日にサウジで開催された興行「Day of Reckoning(最後の審判)」でIBF同級2位のオットー・ワリン(スウェーデン)とノンタイトル12回戦で対戦し、5回終了後のワリンの棄権によりTKO勝利していた。同興行では、元WBC世界同級王者のデオンデイ・ワイルダー(米国)も登場。両者が共に勝った場合、3月9日にサウジの同じ会場で激突するプランが練られていたが、ワイルダーがジョセフ・パーカー(米国)に判定で敗れたため白紙に戻っていた。ジョシュアにとっては、ガヌーは懐に入ってくる巨額なファイトマネーも含めて格好の代役だろう。
 一方のガヌーにとっても大チャンスだ。ボクシングデビューとなったフューリー戦では、現役世界王者に見劣りしないパワーを生かして3ラウンドに強烈なフックでダウンを奪い、1-2判定で敗れたが、「ガヌーが勝っていた」と、その判定に異論が出るほどの大善戦を見せた。WBCは翌月の総会で1試合しか戦っていないガヌーを世界ランキング10位に入れ、「当然だ」「商売主義だ」などの物議を醸した。スキルの高いジョシュアとの試合は、“ボクサーガヌー”の真価を問われるボクシング第二弾となる。
 サウジでは2月17日にフューリーと3団体統一王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)の4団体統一戦が行われる。この待望のビッグマッチには、再戦条項がつけられているが、井上尚弥を2023年の最優秀選手に選出した米「リング誌」によると、「フューリー、ジョシュアの2人が共に勝ち進んだ場合、英国勢対決が行われる可能性があり、英国やサウジのサッカースタジアムが満員になるだろう」との見方もある。
 ロンドン五輪のスーパーヘビー級金メダリストでもあるジョシュアは2021年9月にクルーザー級の4団体統一王者だったウシクの挑戦を受けたが、判定で敗れて3つのベルトを失った。翌年にダイレクトリマッチが行われたが、またスプリット判定で敗れて王座返り咲きはならなかった。
 ガヌーvsジョシュアの異色マッチは、ヘビー級の世界戦線に大きな影響を与える位置付けの試合になりそうだ。
(文責・RONSPO編集部)

 

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