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本拠地ラスト登板のカーショーが5回にデバースを三振に仕留めたところでロバーツ監督が交代を告げる(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
本拠地ラスト登板のカーショーが5回にデバースを三振に仕留めたところでロバーツ監督が交代を告げる(写真:Imagn/ロイター/アフロ)

「何でも好きにやっていいとMLB機構の許可を取っていた」今季限り引退カーショーの本拠地ラスト登板での「粋な演出」に采配ミス続きで批判を浴びていたロバーツ監督の評価がV字回復?!

 

 プレーボール直前には、マウンドに上がって投球練習を終えたカーショーが手招きをするまで守備陣が誰もフィールドに出ないという粋な演出もあった。カーショーの引退を惜しむ気持ちと、ラストマッチのレジェンドにスポットライトを当てたいとの思いが込められていた。
「個人的には(特別扱いは)好きじゃないが、素晴らしい演出だった。とにかく試合の邪魔になることをさけたかった。今の我々には勝つことが重要だった」
 カーショーはそう振り返っている。
 実は、これらの演出は、すべて事前にMLB機構の許可を取って行われていた。
 ロバーツ監督が「MLBと話し合い、彼を称えるために必要なことは何でも好きにやっていいと許可を得ていた」と明かした。
 カーショーが降板したその裏に二死一、二塁から大谷が起死回生の52号逆転3ランを逆方向へ放った。さらに続くムーキー・ベッツも、惜別弾を放ち、チームは6-3で勝利して、13年連続のポストシーズン進出を決めると同時にカーショーの花道を白星で飾った。
 ロバーツ監督のカーショーの交代のタイミングを含めたラスト登板の演出に対してメディアやファンからは賞賛の声が相次いだ。
 中継レポーターのデイビッド・バセグ氏は、Xにて「ロバーツ監督が、5回表の最初の打者(デバース)を空振り三振に仕留めさせてから、満員のドジャースタジアムで、カーショーを称えるスタンディングオベーションを演出した」と伝えると、ロサンゼルスタイムズ紙も「ロバーツ監督がカーショーの夜を“完璧な瞬間”にした」と称えた。
 ロバーツ監督は、16日のフィリーズ戦でノーノー続行中だった大谷を5回でマウンドから下ろして、直後に大逆転されるなどの継投ミスが目立ち、17日のフィリーズ戦では、スネルに途中降板を拒否されるなどその評価が急落していた。だが、カーショーのラスト登板で、最高の交代のタイミングを用意するなど、素晴らしい演出を見せたことで評価がV字回復した。
 ロバーツ監督も自信をつかんだかのように言う。
「プレーオフ進出を決めたのは大きい。それを決して当たり前と思ってはいけない。これが第1歩。次は地区優勝だ」
 ナ・リーグ西地区の優勝マジックは「4」となっている。

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