
「めちゃクールだ。ロウキを相手にしたい打者なんてほとんどいないだろう」佐々木朗希の“衝撃3人斬り”WCS突破クローザーデビューに監督、フリーマン、ロハス、トライネンらから称賛相次ぐ
ドジャースの佐々木朗希(23)が1日(日本時間2日)、本拠地でのレッズとのワイルドカードシリーズ第2戦の9回に5番手として登板。2三振を含む衝撃の3人斬りでチームは8-4で勝利し、2連勝でフィリーズとのディビジョンシリーズ進出を決めた。チームメイトからは称賛の声が相次ぎ、デイブ・ロバーツ監督(53)は今後も佐々木をクローザーとして起用する考えを示唆した。
「今後も重要な局面で投げることになるだろう」ロバーツ監督
4点差はあった。
7回二死まで山本が2失点の好投を続けてきたが、8回にポストシーズンの秘密兵器として先発からリリーフに回したエリット・シーハンがワンナウトしか取れずに炎上。勝てばワイルドカードシリーズ突破の決まる9回に不穏な空気がドジャースタジアムを包んでいた。
前日も8回に3人を投入しなければならないほど、ブルペン陣が崩れ、ロサンゼルスタイムズ紙が「こんな頼りないブルペン陣でワールドシリーズに勝てるのか」という記事を配信したばかりだった。
その大事な9回のマウンドにロバーツ監督が送り込んだのは、レギュラシーズンでクローザーを任せる機会の多かったタナー・スコットでも、シーハンと同じくポストシーズンではブルペン待機させているタイラー・グラスノーでもなく佐々木だった。
先頭の2番スペンサー・スティアへの初球は、鋭く内角を突くフォーシーム。メジャー自己最速となる100.7マイル(約162.1キロ)をマークした。スプリットを挟んで101.1マイル(約162.7キロ)のフォーシームで追い込むと突如として「ロウキコール」がスタジアムを包む。
「球場の雰囲気も凄く高まっていましたし、初めて9回に投げて緊張したんですが、球場の後押しされて投げることができた」とは、試合後にフィールドでMLBネットワークのインタビューを受けた佐々木の回想。
4球目のスプリットが鋭く落ちるとスティアは中途半端なハーフスイング。空振りの三振に仕留めた。
続く3番は、昨年のドジャースの世界一メンバーだったキャビン・ラックス。100マイル(約161キロ)超えのフォーシームを2球続けて、空振りを奪い追い込むと捕手のサインにクビをふってスプリットを連投しての空振りの三振。タオルをふり回すファンが総立ちとなった。
「点差があったので、ホームランを気にせず、どんどんストライクゾーンに投げ込むことを意識した。思い切ってゾーンで勝負した」
これこそがロバーツ監督がブルペン陣に求めていたメンタルだ。