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大谷翔平がロイヤルズ戦で7回を6者連続を含む11奪三振2安打無失点の好投で今季3勝目。43球投げたスイーパーに敵将は完敗コメント(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
大谷翔平がロイヤルズ戦で7回を6者連続を含む11奪三振2安打無失点の好投で今季3勝目。43球投げたスイーパーに敵将は完敗コメント(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「”生”で見たスイーパーに対応できなかった」敵将と米メディアは大谷翔平の7回11奪三振無失点と43球の”魔球”を大絶賛…「破壊的な新球だ」

 エンゼルスの大谷翔平(28)が21日(日本時間22日)、本拠地アナハイムでのロイヤルズ戦に「2番・投手兼DH」で出場、7回102球を投げ2安打11奪三振無失点の快投でチームの2-0勝利に貢献し今季3勝目を挙げた。防御率は0.64に跳ね上がりリーグトップ。奪三振数でも1位となり、米メディアからは“大谷賛歌”が鳴り響いた。

 圧巻の三者連続三振でスタートを捕手は「最高のイニング」

 

 圧巻の“奪三振ショー“は、立ち上がりの三者連続三振からスタートした。先頭のボビー・ウィットJr.を「スイーパー」で追い込んで158キロのストレートで空を切らせ、MJ.メレンデスは全球「スイーパー」でスイングアウト、そしてビニー・パスカンティーノをスプリットで空振りの三振に斬って取った。さらに衝撃的だったのが、6回の先頭に四球を与えてから、7回まで支配した6者連続三振。9番のジャッキー・ブラッドリーJr.から5番のマイケル・マッシーまで、カーブ、ストレート、「スイーパー」を駆使して6つのKマークを並べた。
 7回まで、わずか2安打の無失点に抑えて今季3勝目。防御率は0.64まで跳ね上がり、マリナーズのルイス・カスティーヨの0.73を抜いてリーグトップとなり、5試合時点での防御率としては球団記録だという。また打者としては4打数1安打だった。
 まさに“無双状態”の大谷の投球に米メディアからは称賛の声が相次いだ。 MLB公式サイトが注目したのは、最大50センチ横に動くとされる“魔球”スイーパー。「ロイヤルズはメジャーで早速話題となっている大谷の球種『スイーパー』(への対策)で手一杯だった。ロイヤルズは、大谷が、この日、43球を投げて22スイングと8つの空振りを引き出した、その『スイーパー』を多投することを知っていたが、試合前の準備通りに攻略することができなかった」と伝えた上で、ロイヤルズのマット・クアトラーロ監督の“完敗コメント”を紹介した。
「素晴らしい球だった。大谷はやろうとしていることが何でもできてしまう選手のようだ。あの球(スイーパー)がなかった過去の投球を目にしたことがあるが、今の彼にとって新たな武器となっている。準備はできていたし、彼が、あの球を多投することも分かっていた。だが、実際に“生”で見た、その球に対応するための準備を整えることができなかった。つまり我々にとっては新たな球種だったのだ」
 ロイヤルズの地元紙であるカンザスシティースター紙は、敗戦を伝える記事の中で大谷の投球について触れ、「大谷はウィットJr.、メレンデス、パスカンティーノを三者連続の空振り三振に打ち取って試合を開始し、まるで濡れたバーカウンターの上を空のグラスが横に滑っていくような破壊的な新球の『スイーパー』でロイヤルズ打線をもてあそんだ」と報じた。
「ロイヤルズが、かき集めることができたヒットは、わずか数本(2本)。エンゼルスのエース(の大谷)は11奪三振のパフォーマンスで、その夜(の無失点イニング)を伸ばしていくだけだった」と続け、完敗を嘆いた。
 もちろんエンゼルスの地元紙は、絶賛のオンパレードだ。
 ロサンゼルスタイムズ紙は「エンゼルスの勝利で大谷が優れた11奪三振のパフォーマンスを披露」との見出しを取り、「大谷は自分の言葉をしっかりと行動で裏付ける達人だ。先週、大谷は三者凡退のイニングを多く作ることを望み、四球の多さに飽き飽きとしていると語っていた(4月11日は5四球)。二刀流のエースは、ボストンの雨によって(2イニングに)短縮された(レッドソックス戦の)先発の次の登板で、その言葉通りのことをやってのけた。ロイヤルズを2-0で下した試合で11三振を奪い、わずか2安打を許しただけで、試合時間は2時間3分だった」と伝えた。

 

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