
「人生で最悪のスタートだった」12位“撃沈”角田裕毅が出遅れを猛反省も“ライバル”ハジャーにも敗れ海外メディアは「復活劇は長く続かなかった。フェルスタッペンに屈辱の周回遅れ」と酷評
トップのラッセルに続いて、2番手を巡ってデッドヒートを展開していたマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)とマクラーレンのランド・ノリス(25、英国)が後方から迫ってきた。この状況を受けてレッドブル陣営は「マックスを先行させろ」と無線で角田に指示。その間にハジャーに大きく先行された。
さらに14周目から走ってきたハードタイヤも限界に近づいたためか。角田は追い上げてきたウィリアムズのカルロス・サインツ(31、スペイン)に58周目で抜かれて12位でフィニッシュ。サインツはハジャーもかわして10位入賞を果たした。
シンガポールGPだけに限れば角田とハジャーは痛み分けとなった。それでも米国のモータースポーツ専門メディア『motorsport.com』は「角田はバクー(アゼルバイジャンGP)の勢いを持ち込めなかった」と12位の角田の評価が大きく下落したと報じた。
「角田はバクーの公式予選と決勝の両方で今シーズン最高のドライブを見せたが、復活劇は長く続かなかった。シンガポールの決勝ではウィリアムズ勢の失格により13番グリッドからスタートし、理論的には他車よりも速いマシンに乗っているのにもかかわらず、決勝のほとんどを最後尾付近で過ごし、チームメイトのフェルスタッペンの周回遅れとなる屈辱の中でチェッカーを受けた。今月下旬とされる来季のレッドブルのセカンドシート決定の期限が迫っているがこのパフォーマンスは間違いなく彼に何の利益も与えない」
レッドブル残留か。それとも退団か。角田の去就が決まる予定の10月下旬まで、残されたレースはわずか2戦。痛恨のスタートミスもあってアピールに失敗した角田は「今はすべてをまとめ上げる必要がある。きっとうまくいく」とショートランの課題を修正する目標を描きながら、17日開幕の次戦・米国GPを見すえている。