
「初球を投げてみていけると思った」160キロ復活のド軍新守護神の佐々木朗希が“3人斬り”でWシリーズ進出へ王手!
ドジャースが16日(日本時間17日)、本拠地でのブリュワーズとのリーグ優勝決定シリーズの第3戦に3-1で勝利してワールドシリーズ進出に王手をかけた。シリーズでスタンプの大谷翔平(31)が1回に先制点につながる三塁打を放ち、2点リードで迎えた9回には佐々木朗希(23)が起用され160キロ超えを連発しての“3人斬り”で3セーブ目をマークした。明日17日(日本時間18日)の先発は大谷だ。
160.6キロをマーク
3-1で迎えた9回のマウンドを任されたのは佐々木だった。
ブリュワーズとの第2戦では、9回に起用されたがストレートの球速が160キロを超えず、2つの四球を与えるなど、コントールも不安定で途中降板を余儀なくされていた。
それでも前日会見でデーブ・ロバーツ監督は、「全く心配はしていない。トレーナー、コーチ陣、全員が『問題なし』と判断している。もし明日登板機会があれば、万全の状態で行ける。特別扱いはしない。確かに前回は少し球速が落ちしたが、明日はまた戻るだろう。健康に問題はなく、本人も良い感覚を持っている」(米サイト「ドジャーネーション」の映像より)と語っていたが、その言葉にウソはなかった。
5番のアンドリュー・ボーンへの初球はボールとなったが、160.4キロをマークした。投球間に「ロウキ」コールが起きる。
佐々木は、「もちろん不安もあったんですけど、この期間で、しっかり調整してきたので、初球を投げてみていけるかなと思いました」と言う。
フォームの微調整でストレートに球威が戻っていた。3球目も160.6キロを叩きだした。全球ストレートで押し込みショートゴロ。三遊間の深いところへ飛んだが、ムーキー・ベッツが華麗なジャンピングスローでさばき、佐々木は人差し指を突き出して、感謝の意を示した。
続くサル・フリリックは159.9キロのストレートでショートフライに打ち取り、最後は、この日、長打を2本放っているケーレブ・ダービンを宝刀のスプリットで空振りの三振に仕留め「ウォー!」と雄叫びをあえて、自らの胸をドンと強く叩いた。
“3人斬り”でのポストシーズン3セーブ目である。
試合後、フィールドですぐに中継局のNHKBSのフラッシュインタビューを受けた。
「前回はなかなかいいピッチングをできなかったので、(この日は)ゾーンで押した。スピードが戻っていたので自信を持って投げることができました」
そう胸を張り、こう続けた。
「毎回先発ピッチャーが、素晴らしい仕事をしているので、その試合を壊さないように、して勝てるように、できることは残りのアウトをとるだけなので、そこに集中してこれからもやっていきたい」
この日の先発のタイラー・グラスノーが6回途中まで3安打1失点の好投を見せていた。二死から四球を与え、ロバーツ監督は、フリリックを迎えたところでアレックス・ベシアへスイッチしたが、見逃しの三振。さらにブレイク・トライネン、アンソニー・バンダと小刻みな継投で、佐々木へつないだ。
3連勝でワールドシリーズ進出へ王手をかけた。明日の先発は大谷。もしかすると、大谷ー佐々木リレーで、リーグチャンピオンの座をつかうことになるのかもしれない。
佐々木は「しっかりと任されたところで力を発揮できるように頑張りたい」と語り、アナウンサーに「連投があっても大丈夫ですか?」と聞かれ、「大丈夫です」と、笑顔でうなずいた。