
「大谷翔平の偉業はスポーツ史上最高ではない?!」3本塁打&6回10奪三振の史上初快挙を巡って異例の議論が起きる…“レジェンド”ジーター氏は「史上最高の選手とは言えない」と問題発言
ドジャースの大谷翔平(31)が本拠地でのブリューワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第4戦でやってのけた驚愕の3本塁打&6回10奪三振無失点の快挙の反響が収まらない。米メディアではメジャー史上初の快挙が果たしてスポーツ史上最高なのか?との議論が起き「ランキングリストのトップにはならない」との反論も出始めた。また元ヤンキースの“レジェンド”デレク・ジーター氏(51)が「史上最高の選手は言えない」と問題発言をするなど、大谷が凄すぎるがゆえの議論の勃発だろう。
マイケル・ジョーダン、タイガー・ウッズらの例を列挙
全米で大谷関連のニュースが後を断たない。メジャー史上初となる3本塁打&6回10奪三振無失点の快挙でワールドシリーズ進出を決め、シリーズMVPに輝いたのだから無理はない。
デーブ・ロバーツ監督が「史上最高のポストシーズンのパフォーマンス。彼が『地球上で最高の選手』と呼ばれる理由がそこにあった」と絶賛するなど、その快挙を「野球史上最高」と評する声が相次いだが、ここにきて「ではスポーツ史上最高だったのか?」との議論が沸き起こった。
USAトゥデイ紙で五輪やNFLなどのスポーツのビッグイベントを取材しているジョシュ・ピーター記者は「大谷のパフォーマンスは、スポーツ史上最高ではない」とした見出しを数時間後に「大谷のパフォーマンスを超える活躍」と変更した検証記事を掲載した。
同記者は「『史上最高の野球選手は誰か』という議論は10月17日に決着した。ベーブ・ルースを支持し続けている皆さんには申し訳ないが、答えは間違いなく大谷翔平だ。しかし彼がリーグ優勝決定シリーズの第4戦で3本塁打+6回無失点というパフォーマンスを見せたあとに『大谷はスポーツ史上単一試合での最高のパフォーマンスを達成したのか?』との新たな議論が生まれた」として、こう結論づけた。
「ランキングをする場合、大谷はリストのトップにはならない」
同記者は、「逆境を乗り越えた最高のパフォーマンス」としてNBAのマイケル・ジョーダン、ゴルフのタイガー・ウッズという2人のレジェンドが残した偉業を紹介した。
ブルズ時代のジョーダンは2勝2敗で迎えたジャズとの1997年のNBAファイナル第5戦でインフルエンザのような症状を抱えながらプレーし38得点、7リバウンド、5アシスト、3スティール、1ブロックを記録して、最終的にブルズはファイナルを制した。
ウッズは2008年の全米オープンで脛骨骨折+前十字靱帯断裂という状態でラウンドし18ホール延長後、サドンデスの1ホール目で決着をつけた。
また「プレッシャー下での偉業」としてNHLのスーパースター、ウェイン・グレツキーが、1993年のカンファレンス決勝の第7戦のキングスでハットトリックを達成した試合と、ヤンキースのレジー・ジャクソンが1977年のドジャースとのワールドシリーズ第6戦で3球で3本塁打を放ちヤンキースを8-4で勝利に導いた試合を「大谷のように投げたわけではないが」と列挙。さらにテニスのラファエル・ナダルが2008年の全英オープンの決勝で、ロジャー・フェデラーを4時間48分の激闘の末に下した「史上最高のテニスの試合」をあげた。
またNFLの2017年のスーパーボウルで、スーパースター、トム・ブレイディ率いるペイトリオッツが28-3の劣勢から34-28でファルコンズに逆転勝利した「NFL史上最大の逆転勝利」と、サッカーのブラジル代表のペレが1958年のワールドカップの準決勝のフランス戦で達成したハットトリックを付け加えた。番外編的に競馬の1973年ベルモントステークスで、セクレタリアトが驚異の31馬身差で勝利したレースも紹介している。