• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 「彼が次に何をするかが待ちきれない。スタンド、我々ベンチの全員が夢中だ」大谷翔平の7回途中10奪三振7勝目と27号&28号に米メディア、両軍指揮官、敵味方選手から称賛の声
米敏腕記者ジョン・モロシ氏が大谷翔平の電撃トレードの可能性が残っていると投稿(写真・アフロ)
米敏腕記者ジョン・モロシ氏が大谷翔平の電撃トレードの可能性が残っていると投稿(写真・アフロ)

「彼が次に何をするかが待ちきれない。スタンド、我々ベンチの全員が夢中だ」大谷翔平の7回途中10奪三振7勝目と27号&28号に米メディア、両軍指揮官、敵味方選手から称賛の声

 エンゼルスの大谷翔平が27日(日本時間28日)、本拠地アナハイムでのホワイトソックス戦に「2番・投手兼DH」で出場し、打っては、先制27号ソロ&28号ソロのマルチ本塁打を記録、今季16度目の先発としては7回途中102球を投げて4安打10奪三振1失点の好投を見せて4-2勝利で7勝目をゲットした。本塁打、打点は両リーグトップを独走。大谷は全打席で出塁し、ライト前ヒットも放っており、打率も3割に乗りリーグ5位となる.304となった。先発投手のマルチ本塁打は、ア・リーグでは1971年9月2日のオリオールズ戦でレッドソックスのソニー・シーバートがやってのけて以来、52年ぶりの快挙。米メディア、両軍の監督、敵味方の選手らから称賛の声が止まなかった。

「エリート級の速球にスライダーをミックスされると打ち崩すのは難しい」

 

 まさに異次元の二刀流のワンマンショー。1回にマイケル・コペックの甘く入ってきたストレートをライトスタンドの中段まで運んだ。約127メートルの飛距離となる2試合連続の27号ソロで自らに先制点をプレゼントした。投手への準備があるため、恒例の兜セレブレーションは、右手をグルグル回して水原一平通訳への交代を求め、一平氏が代役を務めてベンチと場内を盛り上げた。
 投手としては、この日は、“魔球”のスイーパーを減らしてストレートとスプリットを駆使する配球で、6回までで9三振を奪い、ゼロ行進。
 シカゴ・トリュビューン紙によると、2回にスイーパーで三振した7番打者のジェイク・バーガーは、「あのエリート級の速球に、スライダーをミックスされてくると彼を打ち崩すのは難しい」と語ったという。
 7回に中指の爪が割れるというアクシデントが起きてボールが抜け始めた。アンドルー・ボーンには、その高めに抜けたスプリットで10個目の三振を奪うが、一死二塁で、ヤスマニー・グランダルに四球を与えたところで102球でマウンドを降りた。2番手のジェイコブ・ウエブが、タイムリーを浴びて、大谷に失点が付いて1点差に迫られた。だが、DHで継続出場した大谷が、その裏に、その失点を自らのバットで取り返す。
 外角低めに落とされた難しいスプリットを右手1本で逆方向へもっていっての28号ソロ。先発時のマルチ本塁打はキャリア初だ。チームは4―2で勝利して米メディア、両軍監督、両軍の選手らから称賛の声が相次いだ。
 MLB公式サイトは、「大谷(2本塁打、10奪三振)が“M-V-P”の連呼を引き起こす」との見出しを取り、「メジャーリーグの歴史で1人の選手による最高の1カ月の1つと記憶されることになるかもしれない」と絶賛した。
 大谷の6月の成績は、24試合で打率.383、出塁率.473、長打率.915とし、13本塁打、7本の二塁打、2本の3塁打、4盗塁で26打点を記録。また投手として6月に5度先発して30回1/3イニングを投げ防御率3.26、37奪三振。同サイトによると、投手として10三振以上を奪い、マルチ本塁打を記録したのは1900年以降、メジャー6人目の記録でア・リーグでは1963年以来の快挙となった。同サイトはエンゼルスのフィル・ネビン監督の声をこう紹介している。
「驚きしかない。かつて見たことのないものを毎日、目にしている中で、我々は、それを当然のものと見なさないようにしている。誰もがそうだと思う。これが、どれだけスペシャルなことかを理解しているが、この選手が、我々のチームに対してどれだけ特別なものか、何を我々に毎日もたらしてくれるのかも理解している」

 

関連記事一覧