
「1位同士がいくのが日本シリーズ。2位がいくべきじゃない」CS最終決戦で惜敗した日ハム新庄監督の問題発言がSNSで「思っていても口にしちゃアカン」と炎上騒ぎ…その真意とは?
クライマックスシリーズ・ファイナルステージの第6戦が20日、福岡のみずほPayPayドームで行われ、3連敗で逆王手をかけられていたソフトバンクが2-1で日ハムを振り切り2年連続22回目の日本シリーズ進出を決めた。敗れた日ハムの新庄剛志監督(53)は試合後に「1位同士がいくのが日本シリーズなんで2位がいくべきじゃない」とCSの在り方を問うような問題発言をしてSNSで炎上騒ぎとなった。その真意とは?
「(日本シリーズで古巣の阪神に)姿を見せたかった」
ドラマは起きなかった。
1点追う9回の先頭打者はレイエス。5戦目まで打率5割を超え、4本塁打、6打点と手のつけようのない怪物と化していた。だが、ソフトバンクの守護神の杉山が、カウント2-2から外角低めに投じた156キロのストレートにレイエスのバットは動かなかった。見逃しの三振。この日は先発のモイネロに、変化球を交えながら徹底してインサイドを攻められた。三ゴロ、三振、二飛と3打席を封じ込まれ、レイエスは混乱していた。最後の打者、清宮がレフトフライに倒れると、新庄監督はすぐにベンチ裏へと姿を消した。
2連敗の後に3連勝で逆王手をかけていた。
小久保監督が、「日本ハム打線の状態が1戦目からよくて、ほぼほぼ押されっぱなしのシリーズという感じだった」と振り返るほどの好調打線が、奇跡を呼び込もうとしたが、この日は、中4日登板のモイネロの前に7回までわずか3安打で1点しか奪えなかった。
同じく中4日で先発した達がモイネロに負けじと6回二死までマウンドを立ったが、3回一死一、二塁で、周東の一塁ゴロで併殺を狙った清宮の二塁への送球が走者に当たって先制点を失い、5回二死一、二塁で、再び周東のショートゴロで、二塁のベースカバーが一瞬遅れてセーフとなり、川瀬に勝ち越しタイムリーを許した。
接戦のゲームではミスをした方が負ける。
新庄監督は、ゲンを担ぎ、3連勝中には、一度も試合後の会見に応じなかったが、この日は、メディア対応をした。その会見を見守ったホークスOBで、評論家の池田親興氏によると、「いつもの新庄監督らしく、笑顔を見せ、冗談を交えながらよく喋っていた」という。
だが、新庄監督は、そこで問題発言を残した。
「めちゃくちゃいいファイナルだったし、めちゃくちゃいいシーズンでしたね」とした上で「やっぱりシーズン通して頂点を取ったソフトバンクさん、1位同士がいくのが日本シリーズなんで。僕たちがいくべき…じゃない。でも、来年はまだまだ強くなるんで、断トツで優勝して日本シリーズにいく準備はします」と発言したのだ。
さらに「もう2位が日本シリーズいくべきじゃないです。やっぱり1位同士が戦って…まあ日本シリーズは見ないですけど」とも繰り返した。
この発言はSNS上で物議を醸した。
「負け惜しみなんだろうけど絶対口にしちゃいけない一言だった。じゃあなんで選手は必死に闘っていたんですか? ファンが必死に応援していたのは何のためですか? 最高のCSだったけど この一言で台無し」
「絶対に言っちゃダメだろ。必死にやっていた選手の気持ちは? モチベーターとしては優秀。采配はいつも逃げ道を用意している。今日だって育成・成長だろう 上に立つ人間に覚悟が無いと何も成し遂げられん」
「監督の本心じゃないと信じたい」
「これはその通りなんだけど、今日言うと負け惜しみに聞こえるからカッコ悪いし、監督は思ってても言っちゃアカンと思った」などの批判の声が飛び交う一方で、「いくべきじゃないとは思わないが、リーグ優勝チーム同士の試合が見たい」という意見や「こんなモチベーションでCSの意味無し」という意見もあった。