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2025年ドラフトセ・リーグ
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「佐々木麟太郎に賭けたソフトバンクは最悪の評価」元ヤクルト編成部長がドラフト成否を独自採点…「最高は阪神。90点以上は中日、ロッテ、オリックス、広島の4球団」

 巨人は1位を公表していた社会人ナンバーワン左腕の鷺宮製作所の竹丸和幸を単独指名、2位でサイドハンドのリリーバー、早大の田和廉、3位で亜大の左腕、山城京平と上位を即戦力で占めた。また“浦学のジャッジ”と評論家の里崎智也氏が名付けた浦和学院の“怪物三塁手”の藤井健翔を6位で指名した。
「今季は戸郷翔征が不調で、グリフィンが抜けることも濃厚となって投手陣の強化が急務のチーム事情から考えた応急手当型のドラフト。竹中は将来的に太い柱になれるかは疑問だが、ローテーには入ってくるし、山城、狙って三振の取れる神奈川フューチャードリームスの左腕、冨重英二郎を育成で獲得するなど、左腕の充実にターゲットを絞った。ポスト岡本としてパワーは規格外の藤井を抑えた点も評価したい。昨年1位の石塚裕惺と3、4年後に三遊間を組ませたいというビジョンも見える」
 西武も1位を公表していた明大の“打てる捕手”小島大河の単独指名に成功し、上位を即戦力の大学生で固めた。
「野手と投手の大学生を交互に4人獲得したバランス型。弱体化したチームの立て直しの最中なので、こういうドラフトになったのだろう。打線強化が課題だけに、捕手としての完成度は高くないが、コンタクト率が高く打撃での計算が立つ小島の指名は理解できる。4位の東北福祉大の堀越啓太は最速157キロの右腕でまだノビシロがある。今井達也、高橋光成にメジャー挑戦させるのであれば、もう1枚先発タイプの即戦力が必要だったのかもしれない。また育成で神村学園の大型ショートの今岡拓夢を指名できたのも大きい。ポスト源田としての期待だろう」
 横浜DeNAは、佐々木をクジで外して、青学の一塁手、小田康一郎を外れ1位で指名し、2位で東洋大の最速155キロの大型右腕、島田舜也を押さえ、3位、5位で大学、社会人の即戦力のショートストップを指名している。
「小田は広角に強い打球が打てる。ポジション的に一塁手は重なるが外野コンバートも視野に入れているのかもしれない。島田はボールに角度があり、フォークと腕の振りが同じで空振りが取れるのが特徴。左の中継ぎが足りないので、4位で26歳のHondaの片山皓心を指名している。育成以外に高校生がゼロで中長期的な展望に問題は残したが、バランスは悪くなかった」
 一方で疑問の残った75点の平均的以下のグループとして、松井氏は、ヤクルト、日ハム、楽天、ソフトバンクの4球団をあげた。中でもソフトバンクには「最悪のドラフト」と手厳しかった。
「ソフトバンクは単独のつもりだった横浜DeNAを出し抜き、佐々木を指名するサプライズでクジを引き当てた。佐々木を指名するには、誠意を示す意味もあって1位で、しかもその枠が無駄になっても大丈夫な余裕のある特殊な球団でなければ難しい。その意味でソフトバンクだからこその指名だったのかもしれないが、城島CBOがテレビで『縁があれば』とコメントしていた状況で見通しは立たない。JR東日本のパワーヒッター、高橋隆慶が5位で残っていたのはラッキーだったのかもしれないが、大卒の3人の投手が即戦力として通用するかどうかも疑わしい。4軍まであり、育成が主眼のチームは育成で8人を指名した。即戦力に重きを置いていないのかもしれないが評価のできないドラフト」

 

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