 
				阪神の岡田彰布顧問が「負け方が悪いよね。ひとつ勝って4つ負けは」と日本一逃した虎に苦言…まさかの石井大智と村上頌樹の被弾が外角球だった配球を「もの凄く嫌な感じがする」と問題視
「5試合をやって、2戦目を抜いて、4試合が1点差ゲームでしょう。紙一重に見えるけど痛かったのは、2戦目で山川に火をつけたこと。短期決戦だから、流れ的に2戦目の負けがね。1戦目に勝ったわけだから。(2戦目の)初回に4点を取られた(正確には3点)。そこが痛かったと思うね」
 そしてこうも言った。
「なんか負け方が悪いよね、ひとつ勝って4つ負けはね」
 岡田顧問が指摘したのは、1-10で大敗した第2戦だ。8月9日のヤクルト戦を最後に下肢のコンディション不良で戦線を離脱して1軍登板のなかったデュプランティエを先発させたが、7失点の大炎上で2回途中で降板した。明らかな調整不足でストレートに球威はなく、変化球もキレていなかった。相手の先発は上沢だったが、モイネロの先発を想定してマッチアップを避けたのか、それともDH制のない甲子園初戦を才木で確実に取りにいったのか、藤川監督の意図はわからないが、「短期決戦はいい投手から」「捨て試合は作らない」との鉄則を守らなかった指揮官の采配ミスがシリーズの流れを大きく変えてしまった。
 スポーツ各紙の報道によると、藤川監督は「悔いが残るようなことはまったくしていません」と、シリーズを振り返ったそうだが、第2戦の先発の選択に悔いがないのなら、来季の連覇、日本一奪回は難しくなるだろう。この試合で目覚めた山川はDH制のない甲子園では近藤に代わって4番を任され、3試合連続アーチでシリーズMVPである。
 岡田顧問は、さらにひとつの問題提起をした。柳田、野村に対するバッテリーの配球だ。
「今年のMVPは坂本だと言っていた。去年のクライマックス(シリーズのファーストステージで)でアウトコースを牧と宮崎に右中間に打たれた反省で、今年はインコースに投げてきた。最後にアウトコースを2本打たれてね。これはもの凄く嫌な感じがする」
 岡田顧問は今季の坂本のリードを高く評価していた。安全策の外角一辺倒の配球ではなく、リスクを負い、内角球を有効的に使っていた。だが、日本シリーズの舞台で、柳田、野村に打たれたのは、いずれもリスクを負わない外角球。セ・リーグを制した強気の攻めを生かせなかった。
 ただ見せ場はあった。
 1-0で迎えた5回二死一、二塁での佐藤の打席だ。小久保監督は有原から左腕のヘルナンデスにスイッチした。
「この交代は賢明、ヘルナンデスを左バッターは打てないですよ。これを(佐藤が)打ったらたいしたもん。ウィリアムス(2005年の優勝時のセットアッパー)みたいな感じよね」


 
							 
							 
							 
							 
							 
							 
							 
							 
							