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阪神がソフトバンクに1勝4敗で日本シリーズで勝てなかった
阪神がソフトバンクに1勝4敗で日本シリーズで勝てなかった

阪神の岡田彰布顧問が「負け方が悪いよね。ひとつ勝って4つ負けは」と日本一逃した虎に苦言…まさかの石井大智と村上頌樹の被弾が外角球だった配球を「もの凄く嫌な感じがする」と問題視

岡田顧問がそう懸念していた左腕のヘルナンデスとの対戦で、佐藤はファウルで粘りながらカウント2-1からの外角のストライクゾーンギリギリのスライダーを見送った。「よく見送った」と岡田顧問が感心したほどの選球眼で、ソフトバンクのバッテリーにプレッシャーをかけると、7球目の内角ストレートをセンター前へ打ち返した。
「今のは凄いですよ。その前のスライダーを打ちにいって見送ったのか、手が出なかったのか聞いてみたいね」
 佐藤に対しては、期待の裏返しであえて厳しくコメントする機会の多かった岡田顧問が絶賛した。さらに二死一、三塁と続く好機に「ここで大山が打ったら、今日のゲームか勝ちますよ。間違いない」と予告していたが、大山は見送りの三振に倒れた。
 結果的にシリーズ大不振の大山がブレーキとなり追加点を奪えなかったことが、のちに響くことになる。
 及川も凄かった。2点リードの7回からマウンドに上がった及川は二死一、二塁のピンチを招く。小久保監督は首位打者の牧原に代えて代打近藤の勝負手を打ってきた。
 緊迫の名勝負。フルカウントからファウルで粘られるも最後は外角のゾーンギリギリへ144キロのストレートをズバッと決め、さすがの近藤も手が出ず、その場でしゃがみこみ、球審にクレームをつけるほどの素晴らしいボールだった。
 岡田顧問は勝負の途中で「もうフォアボールでいいよ。(次打者の)嶺井勝負でいいよ」と言いつつ「抑えると相当の自信がつくよ」とも解説していた。今季リーグ最多の66試合に登板し、6勝3敗、46ホールド、防御率0.87という驚異的な数字を残した及川は、日本シリーズという舞台でしか得られないかけがえのない経験を手にした。
 MVPの山川が「(我々のチームは)選手層が厚い。出た選手がみんな活躍できる準備をしっかりとする」と語ったように、中村晃を怪我で欠き、近藤をスタメンで使えなくとも、大きな戦力ダウンのない選手層の厚さがソフトバンクにはあった。
ソフトバンクが通算本塁打5本で、阪神はゼロ。力負けだった。
 パ・リーグの野球に詳しい前出の池田氏は、第4戦を終えた時点で、「セパの格差を感じる」と指摘していた。交流戦で上位6チームがパ・リーグ、下位6チームがセ・リーグと綺麗に分かれた“セパの格差”は、日本シリーズの舞台でも顕著に出た。
 岡田顧問は、2年前のオリックスとの日本シリーズで、その“セパの格差”を采配力で埋めたが、藤川監督は、ペナントレースは独走Vを果たしたものの、その部分ではまだ監督1年目で経験不足だった。
 スポーツ各紙の報道によると藤川監督は「こういう強いチームと対等以上に戦うには、さらにやるべきことをやらなければいけない。チーム力を上げなければいけない」との決意を明かしたという。
 昨年の日本シリーズで横浜DeNAに下克上を許したソフトバンクは日本一奪回をテーマにこの1年を戦い、悲願を達成した。阪神も2026年のテーマは日本一奪回となる。

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