堤聖也が12.17両国で井上尚弥と2度戦った5階級制覇王者ドネアとWBA統一戦…「負けるわけにはいかない」…先に見据える天心ー拓真の勝者、井岡一翔とのビッグマッチ
「当たったら終わりなんで。いけないし、いっても危ないものをもらうと終わる。ボクシング勝負になると誤魔化される。じりじりとつまんない試合が出来上がってドネアが勝つパターン。僕としては結構面倒臭い。リスクヘッジをしすぎると流されるし、攻めていくとハイリスクの状態となる」
前戦の映像もあえて見なかった。モチベ―ションの違いが顕著で参考にならないからだ。
「ドネアの立ち位置からして、僕に勝てば、また統一戦とかの話が出てくる。また日本で最後にもうひと稼ぎできる。モチベ―ションや準備が違う。絶対にいい状態でくる。怖いですよ」
だからこそ「引退の引導を渡す」などの意識もさらさらない。
堤の言葉通りオンラインでキャンプ地のフィリピン・マクタンからインタビューに応じたドネアも、こう決意を口にしている。
「彼のことはリスペクトしている。映像も見たし、どういう力を持っているかも理解している。当日はエキサイティングな試合になると思う。自信?それはどの試合でもある。年歴的な衰えは感じない。むしろ、まだ上がっていると思う。試合に向けてなかったものはエキサイトして試合に挑むという感覚だったが、それが今回こういう大きい試合が戦える機会を与えられたことで蘇っている。日本は大好きな国。今回はこれまで(井上との2試合)とは違う結果にしたい」
そして「堤に勝ち他のチャンプと戦って統一王者になるという夢がある。私は戦い続ける、チャンレンジし続ける」と先の話をした。
ドネアは、米メディアに対しては井上との3度目対戦、スーパーバンタム級に転身した中谷潤人(M.T)との対戦希望を口にしている。
堤はドネアという難関を突破できれば、次に休養王者となっているバルガスとの指名試合を消化せねばならない。だが、バルガスの状況次第で堤が次戦を選択できる可能性もある。
堤はそのターゲットを名前を出さず明かした。
「WBCのタイトルマッチが今月行われるのでそことの統一戦。WBOも名前を出してくれているので、その2つは盛り上がる。スーパーフライ級からレジェントも階級を上げてきた。統一戦ができないならその挑戦をうけたい、ここを勝てば夢が広がる」
11月24日に新設トヨタアリーナで行われる那須川天心と井上拓真のWBC王座決定戦の勝者との統一戦、あるいは武居由樹(大橋)にTKO勝利でベルトを奪ったWBO世界同級王者のクリスチャン・メディナ(メキシコ)、そして5階級王者への挑戦となるバンタム級転向を明かした井岡一翔(志成)の挑戦を受けるというのだ。
どちらを優先?の質問には「統一戦かな。でもそれと同等くらいに(井岡は)そそられる相手」と返した。

