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FAの今永昇太にカブスがクオリファイングオファーも(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
FAの今永昇太にカブスがクオリファイングオファーも(写真:Imagn/ロイター/アフロ)

「今永昇太はローテー強化の切り札になる存在」WSでド軍に苦杯のブルージェイズが獲得に乗り出す可能性…カブスから提示の1年約33億7000万円のクオリファイングオファーを受託する道も

 カブスからFAとなった今永昇太(32)が球団からクオリファイングオファーを提示されたことを6日(日本時間7日)、MLB公式サイトなど複数の米メディアが報じた。1年2202万5000ドル(約33億7000万円)で今永は18日(日本時間19日)までに受託か拒否かを決定しなければならない。その中でドジャースとワールドシリーズを戦ったブルージェイズが世界一奪回の切り札として獲得に乗り出す可能性が報じられた。10日(11日)からラスベガスで始まるGM会議が今永の去就が決まる最初の山場になりそうだ。

 10日(日本時間11日)から始なるGM会議が最初のヤマ場

 カブスが動いた。
 3年総額5700万ドル(約86億円)の球団オプションを行使せず、今永サイドも1年1525万ドル(約23億3000万円)の選手オプションを拒否して、まさかのFAとなっていた今永にクオリファイングオファーを提示したのだ。所属球団が選手の引き留めに使える特別なオファーで、その年の上位125人の年俸の平均額が規定額で今季は過去最高の2202万5000ドル(約33億7000万円)となっている。もし今永が拒否して他球団に移籍した場合、球団はドラフト指名権を得ることができる。
 米サイト「ジ・アスレチック」によると、今永の代理人は、10日からラスベガスで行われるGM会議で、「各球団と接触し、どの程度の長期契約を提示する意思があるのかを探る見込みだ。今永は2024年にオールスター出場とサイ・ヤング賞5位の評価を受けており、市場価値を確認することになる」という。
 その結果「もしFA市場での反応が鈍く、次期(来年オフの)労使協定の不透明感が市場を冷やすようであれば、今永は 1年2202万5000ドル(約33億7000万円)でカブスに残留し、オールスター級の成績をもう一度残して自身の価値を再構築する道もある」という見立てを示した。 
 またスポーツイラストレイテッド誌も、敏腕で知られるケン・ローゼンタール記者の「クオリファイングオファーが付いている場合と付いていない場合では、FA交渉の難易度がまったく違う。1年2205万5000ドル(約33億7000万円)でカブスに残るのが最善かもしれない」とのコメントを引用する形で、こう報じた。
「今永と契約する球団はドラフトの上位指名権を放棄しなければならないので、クオリファイングオファーを拒否すればその時点でFA市場での価値が下がる。つまりカブスはその構図を利用し、今永の市場価値が下がれば、彼が結局1年契約で残留する可能性が高まると踏んでいるのだ」との見解を示した。
 その駆け引きの中でワールドシリーズでドジャースと激戦を演じたブルージェイズが獲得に乗り出す可能性を報じたのが、米ファンサイト「ジェイズ・ジャーナル」だ。
 同サイトは「今永はローテーション補強の切り札になりうる存在。彼はまさにチームにとって理想的な左腕だ」と伝え「32歳の今永は今季の成績がやや落ち込んだとはいえ、トップクラスの打者と十分に渡り合えることを示してきた」と評価した。

 

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