「現時点で僕が知っているのは決定はまだ下されていないということだけ」崖っぷちの角田裕毅が“大逆転”来季残留にかけるラスベガスGP前に「ナーバスになっていないと言えば嘘になる」と心情吐露
F1の今季第22戦となるラスベガスGPが今日21日、米ネバダ州のラスベガス・ストリップ・サーキットで開幕する。20日には前日恒例のメディアデーが開催され、レッドブルの角田裕毅(25)は来季の去就決定まで、実質、残り2レースとなった状況に「ナーバスになっていないと言えば嘘になる」と苦しい心情を初めて吐露。ただ一方で「正直、慣れてしまった部分もある。次のレースで何をすべきなのかはわかっている」と、3戦ぶりの入賞とポイント獲得で、大逆転の残留へ望みをつなげる意欲を示した。
「決定は僕にはコントロールできない」
追い詰められた心情を角田が初めて明かした。
グランプリレースの開幕前日に開催される恒例のメディアデー。フラッシュインタビューに応じた角田が、実質、自身の去就決定まで実質、このラスベガスGPと次週のカタールGPの残り2戦となった段階で「ナーバスになっていないと言えば嘘になる」との苦しい気持ちを吐露した。英国の専門メディア『CRASH.NET』が伝えたもの。
「ただ、非常に良いことにこういった状況は何度も経験してきた。去年や2年前も似たような状況だったから、正直、慣れてしまった。それがこのフォーミュラ1の一部であり、だからこそ次のレースで何をすべきなのかはわかっている。結論を言えば、そういった決定を僕はコントロールできない。僕にコントロールできるのは良いパフォーマンスを出して、ベストを尽くすこと。それが僕の楽しみであり、ここにいる理由だ」
現在F1で来季の陣容が決まっていないチームは、レッドブルと姉妹チームのレーシングブルズだけ。レッドブルでは絶対的エースのマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)の残留だけが決まっているが、そのセカンドシートは未定だ。今季限りで契約が切れる角田はサマーブレイク期間中に後半のレースの結果と内容で来季の去就を決定することでチームと合意。当初、その決定時期は10月末とされていたが、最終戦前までに延期となった。
とはいえ、一部の海外メディアは、今季センセーショナルな活躍を演じてきて、ドライバーズ選手権で17位の角田より上の10位につけているレーシングブルズの新人アイザック・ハジャー(21、フランス)の昇格がすでに決定していると報じている。
そうなると、角田がF1で生き残る道は、レーシングブルズ復帰しかないが、将来を期待される神童アービッド・リンドブラッド(18、英国)のF1昇格が濃厚で残されたひとつのシートを角田とリアム・ローソン(23、ニュージーランド)が争うという状況に置かれている。
前出の『CRASH.NET』は「現状の調子から判断すると、ローソンが残留の有力候補と見られている」とした上で、さらに角田のコメントを伝えた。

