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プロ3戦目vsプロ51戦となる世界前哨戦。坪井はクアドラスが笑顔で握手した(写真・山口裕朗)
プロ3戦目vsプロ51戦となる世界前哨戦。坪井はクアドラスが笑顔で握手した(写真・山口裕朗)

「負けているところは何もない。全ラウンドを支配する」プロ3戦目“世界選手権金メダリスト“坪井智也が元世界王者でランキング1位クアドラスとの世界前哨戦を前に豪語

 天心VS拓真のアンダーカードの“世界前哨戦”のスーパーフライ級10回戦で対戦するWBOアジアパシフィックバンタム級王者の坪井智也(29、帝拳)と元WBC世界スーパーフライ級王者で同級1位のカルロス・クアドラス(37、メキシコ)が前日計量を行い、坪井がリミットから100グラムアンダーの52.1キロ、クアドラスもアンダーの51.8キロで一発パスした。世界選手権金メダルのアマエリート坪井がプロ転向3戦目で、かつてWBC世界同級王座を6度防衛した強豪に挑むことになるが「全ラウンドを支配する」と自信をみなぎらせた。勝てば一気に世界ランキングの上位に食い込むことになる。

 相手はビッグネームと戦ってきたプロ50戦のベテラン強豪

 “ほぼ世界戦”と言っていい。
 坪井がプロ転向3戦目で挑む相手は、スーパーフライ級のトップ戦線に長らく君臨し、WBC王座を6度防衛、現在もなおWBCランキング1位にいるクアドラス。いずれも判定で敗れているが、ローマン・ゴンザレス、ファン・フランシスコ・エストラーダ、そして、この日、同級の3団体統一王者となったジェシー“バム”ロドリゲスらとも拳を交えてきた。2年前に獲得した暫定王座を昨年アキレス腱の負傷で返上したが、37歳の年齢を無視してかからねば痛い目にあう50戦のキャリアと実力がある。
 フェイスオフの前に笑顔でグータッチした坪井は強気だ。
「色々と研究もしっかりした。わくわくしている。僕の方が勝っているものが多い。全部のラウンドを一個一個楽しみながら、完封というか戦略的に何もできなくしたい」
 世界選手権の金メダリスト。プロデビューから2戦は圧勝している。その強さは、本物だから坪井の喋りが豪語には聞こえない。
「クアドラスのキャリアにどう対抗するか?」
坪井にそう質問をぶつけるとニヤッと笑った。
「キャリアがあるってことは引き出しもある。僕も違うところの引き出しをアマで作ってきた。そこは僕にしかないもの。ラウンドの長さは前戦で体験しているし、スパーでも長いラウンドをやってその引き出しもついてきた。引き出しですら、すべてを上回りたい」
 そしてこう続けた。
「クアドラス選手は僕と似ているタイプ。前の手を使ってはめながら、かわし、スピードを生かす。でも僕の方がスピードが速くリズムもある。負けているところは何もない。どうやって戦略でやつけるか楽しみ」
 スピードでは坪井が上。そのストロングポイントを生かす戦いを徹底すれば、ポイントアウトで勝てる。ただ過去2戦で浮かんだ課題は決めきれなかった点に尽きる。

 

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