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佐々木尽が来年2月19日に再起戦
佐々木尽が来年2月19日に再起戦

「那須川天心を破った井上拓真の戦いに学ぶ」佐々木尽が来年2月19日に約8か月ぶりの再起戦…「ヘイニーなら割と相性がいい。恋愛みたいな感じで」と豪語

 失神し記憶が飛ぶほどのダメージを受けたノーマン戦の後、2か月強の休養を取って、8月下旬から練習を再開した。9月に徐々にペースを上げたときに異常が発生した。
「吐き気、クラクラ、頭がモヤモヤして痛いという通常では考えられない状態になった。まだダメージが落ちついていなかった」
 練習ペースを週3に落とし、10月下旬には、その症状が収まりはじめ、11月に入ってスパーを開始した。
「段々と体がなじんできた。100%回復しているとは言えないが反射神経はアップしている」
 陣営では、当初11月27日に復帰戦を予定していたが、万全を期して来年2月に設定し直した。
 その間、アップデートに取り組んできた。
「今まではパンチをもらっても一発当てて倒しにいくボクシング。でもそれでは世界には通用しない。攻撃する姿勢は自分のモットーだが崩しやディフェンス、もらわないボクシングを見せたい」
 先代の会長で佐々木が入門以来専属トレーナーを務めている中屋氏は、復帰イメージを24日のWBC世界バンタム級王座決定戦で天心をこれまでとは別人のようなパフォーマンスで打ち破った拓真に重ねた。
「休み明けでスピードが増している。(天心vs拓真戦で)本来のスピードは赤コーナー(天心)だったけれど、井上拓真選手のスピードが増していた。それは練習、ボクシングに対する考え方、仕上げ方で、DNAは変えられないが、(パフォーマンスは)変えられるということを示していた。これまで尽は、若さもありイケイケでやっていた。それがうまくいって変える必要がなかった。でも、ここからは違ったボクシングになる。試合に出す引き出しをたくさん準備している」
 9月から初めてフィジカルトレーニングに取り組み始めた。指導を受けているのは、トレーナー資格を持ってドイツから来日、自らヘビー級トーナメントにも出場したヤン・バクス氏だ。アマ経験がなく、これまでは、まずボクシングの基礎技術習得を優先させていた佐々木が、ここにきて、やっとそこにプラスアルファのフィジカルトレーニングなどを加える第二段階に入ったのだ。
 佐々木も手応えを感じ取っている。
「フィジカルをやって強くなった、ブレなくなった。ボクシングの動きに沿った体の使い方をやっている。めちゃくちゃ重いベンチプレスを上げるようなトレーニングではなく、連動とか、バランス、反射神経を高めるもので、脳と体の伝達が早くなり、思ったように動ける。それが冴えわたってきた。人間的に足りなかった。まだまだアップできると感じた」

 

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