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レッドブルでの正ドライバーとしてのラストランを終えた角田裕毅にヘルムート・マルコ氏らが感謝の意を伝えた(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブルでの正ドライバーとしてのラストランを終えた角田裕毅にヘルムート・マルコ氏らが感謝の意を伝えた(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「そんなバカなことがあるのか」角田裕毅がノリスとの“バトル”でペナルティを受け裁定に「不可解」と不服…フェルスタッペン逆転Vを援護できずラストランは不完全燃焼の14位

 今月2日に正式発表されたレッドブル及び姉妹チーム・レーシングブルズの来季ドライバーラインナップで、角田はレッドブルのシートを失い、レーシングブルズにも残れずに、リザーブ兼テストドライバーへ降格することが決まった。
 フェルスタッペンの新たなチームメイトには、センセーショナルな走りを見せてきたレーシングブルズの新人アイザック・ハジャー(21、フランス)が予想通り昇格。レーシングブルズにはリアム・ローソン(23、ニュージーランド)が残留し、神童アービッド・リンドブラッド(18、英国)がF2から昇格することになった。
 今季第3戦の日本GPから念願のレッドブル昇格を果たした角田の最終成績はドライバーズ選手権のランキング15位で終わった。最高位が第17戦のアゼルバイジャンGPの6位。このレッドブルでの時間をどのように受け止めているのか。
角田はちょっぴり皮肉を込めた言葉を残した。
「特にメカニックたちと過ごした時間はすごく楽しかったよ。彼らのサポートは本当に素晴らしかった。今回のアブダビでもフリー走行3回目(FP3)から公式予選にかけてセットアップを何度も、それも大幅に変更したからね。でも、少なくとも僕は彼らをしっかりと鍛えたと思うし、彼らもきっと僕のことを評価してくれているはずだ。多分、僕のことを嫌っていたかもしれないけどね」
さらに総括をこう続けた。
「正直言ってこの言葉を使うのは好きじゃないけど、それでも後半戦は『運』という言葉に尽きると思っている。毎レースウィークエンドというか、毎セッションで何かが起こった。今週を振り返ればピットレーンでインシデントに見舞われ、僕がコントロールできないところでマシンが旧型のフロアに戻され、最後はレース中に疑問符のつくペナルティも科された。ストレートなレースは一度もなかったけど、少なくとも僕は全力を尽くしてきたし、自分のできることは示せたと思う」
 ラストランとなったアブダビGPもフリー走行3回目でメルセデスのキミ・アントネッリに衝突され、旧型フロアに交換しなければならないトラブルに巻き込まれ、決勝では疑惑のペナルティ。メキシコGPではクルーがタイヤ交換時にミス、ラスベガスGPの予選では空気圧の設定にミスがあり、ローラン・メキース代表が「裕毅に申し訳ない」と謝罪するなど、角田がコントロールできない問題に悩まされ続けたあげくに、来季のF1シートを失った。ラストランもレッドブルでの角田の苦悩を象徴するような不完全燃焼な結末となった。
 来季はレッドブルのリザーブ兼テストドライバーとして1シーズンを過ごし、ドライバーの大シャッフルが予想される2027年にF1復帰するための充電期間となる。
 角田はこんな決意を語っている。
「今まで以上に努力を積み重ねて、自分がF1レースのスターティンググリッドに立つのにふさわしいドライバーだと必ず証明してみせる」
 ファンは再びF1での角田の勇姿が見られることを願っている。

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