角田裕毅“反対派”がいなくなりF1早期復帰へ追い風?!レッドブル“重鎮”マルコ氏が不振の責任をとって電撃退団…リザーバー角田の来季途中昇格へ“障害”がなくなった?
角田は「今まで以上に努力を積み重ねて、自分がF1レースのスターティンググリッドに立つのにふさわしいドライバーだと必ず証明してみせる」との決意を明かしている。
だが、マルコ氏の退団でその復帰時期が早まる可能性が出てきた。もし、レッドブルに昇格したハジャーが、角田と同じ、フェルスタッペン仕様で適応が難しいとされるマシンに苦労して結果を残せなかった場合、シーズン途中に昇格する可能性がある。その可能性については、レッドブルのメキース代表が、『ザ・スター』など複数の海外メディアで、こう言及している。
「裕毅は再びチャンスを得るだろう。私はそのように願っているし、実際にそうなると思っている。確かに彼は来季、我々のリザーブ兼テストドライバーになる。しかし、何が起こるのかは誰にもわからない。我々は過去にも、かなり素早い段階でドライバー交代の決断を下すことで有名なチームだった」
こう語ったメキース代表が具体例として示したのが、今季第3戦前に電撃決定されたローソンと角田の入れ替えだった。今年7月までレーシングブルズの代表を務めていたメキース氏はさらにこう続けている。
「ひとつ思い出すことがある。昨季終盤に裕毅は(レーシングブルズで)とても良い走りをしていた。レーシングブルズからリアムがレッドブルへ昇格したのは、裕毅にとって受け入れ難いほど厳しいものだった。彼は『自分にいつチャンスは来るのか』と思いながら冬に入り、我々は当時のチームで『すべてを最大化して、星をつかみにいく』という目標を設定した。するとわずか3レース後には、裕毅はレッドブルのマシンを運転していた。未来に何が起きるかなんて、誰にもわからないんだ」
角田の残留を支持していたとされるメキース代表だからこその発言だと差し引く必要があるかもしれない。
マルコ氏の後任として名前が挙がっているレッドブルのレジェンドで、2022年限りで引退したセバスチャン・ベッテル氏(38、ドイツ)がどのような意向を持っているのかも現時点ではわからない。ただ角田の才能と実力を認めてこなかったマルコ氏の退団で、もしハジャーが結果を残せず、途中降格が検討される事態になった場合、角田の復帰に反対を唱える“障害”はなくなった。
角田自身は来季に向けて、こうも語っていた。
「キャリアで初めてレースから離れる来季は、異なる視点、異なる目線でレースを見られる点で実は本当に楽しみにしている。全体像をより把握できるし、ドライバー同士のコミュニケーションも見られる。今までは想像もできなかった多くのことを学べるかもしれない。本当にワクワクしているし、可能な限りこの状況を生かしながら、機会が訪れたときには確実に(F1のシートを)つかみ取りにいくつもりだ」
F1シートを失った角田の2026年から目が離せないのかもしれない。

