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え?!FA桑原も安泰ではない?西武の西口監督が「レギュラーはネビンだけ」の刺激的な発言をした真意とは?

 

「勝負強い打撃、堅実な守備、そして献身的でリーダーシップもある人間性も含めて、今のライオンズに絶対に欠かせない戦力であり、来季以降も間違いなく必要な存在であると判断しました。早い時期に契約が合意できたことを大変うれしく思います」
 若い選手たちが多い陣容も踏まえて、グラウンドの内外で頼れる存在感を放つネビンの背中は西武の羅針盤になった。だからこそネビンのレギュラー確約を明言した西口監督だが、昨季に引き続いて4番を任せるかどうかは「どこの打順にするのかわからない。違うところにいるかもしれない」と白紙を強調する。
 背景にはネビンを一塁に固定した上で、新外国人候補を「外野を守れる長距離砲」だけに絞って探している現状も関係してくる。西口監督が続ける。
「どうなるかはまだわからないけど、ブリブリと振り回すような打者を探してもらっています。中距離じゃなくて長距離タイプの打者ですね」
 西武は22日、新外国人野手としてドミニカ共和国出身で、前パイレーツのアレクサンダー・カナリオ外野手(25)を獲得したと発表した。年俸1億5000万円(推定)プラス出来高払いで、背番号は「25」に決まった。
 広池本部長が「堅実なネビンに加えて、スイングだけでも相手が怖さを感じる打者がいればいいと考えて決めました」と右投げ右打ちのカナリオに言及するなど、西口監督の要望に添った補強となる。
 一方でレギュラーを確約していないからと言って、桑原や石井に期待を寄せていないわけでもない。むしろその逆で、実績十分なFA選手の加入で競争の質を高め、若手を含めたチーム全体の成長スピードを加速させる狙いが込められている。
 西口監督もネビンを除いた野手全員へ、こんなエールを送っている。
「そこは競争なので。しっかりと競争して、勝ち取ってほしい」
 西口監督の就任1年目の5位から巻き返しを期す来季へ、さまざまな形で描かれている青写真。攻守だけでなくメンタル面での中心にもすえられているネビンに対しては来季、登録を外野手から正式に内野手へと変更する予定になっている。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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