なぜ12.27リヤド発表会見で井上尚弥と中谷潤人の発言は対照的だったのか…モンスターはピカソ相手に再び“キラー”から“倒し屋”へ変貌?!
またアンダーカードでは7月にリカルド・ラファエル・サンドバル(米国)に僅差の1-2判定で敗れてWBC&WBA世界フライ級王座から陥落していた拳四朗が再起戦で即、1階級上のIBF世界スーパーフライ級王者のウィリバルド・ガルシア(メキシコ)に挑む世界戦が組まれた。
ガルシアはレネ・カリスト(メキシコ)と2度王座決定戦を戦い、1度目はドロー、再戦で2-1の僅差判定で勝利した35歳のベテランだ。
「ここを絶対に勝って世界にもっと名を知らしめたい。体を大きくしたり、戦い方を変えてしっかりと準備をしている」
激闘型からの脱却をはからねば上の階級になるとリスクが大きいことを理解している。またタイトルを獲得すれば、次のターゲットにWBC&WBOの2団体統一王者、ジェシー“バム”ロドリゲス(米国)との最強マッチに照準を置いていることを明かした。バムは、今月、井岡一翔(志成)が2度戦い、僅差の判定で勝てなかったフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)と3団体統一戦を行うがその勝利が大前提となる。
さらにもう1試合世界戦が組まれた。
元OPBF東洋太平洋フェザー級王者でWBA世界スーパーフェザー級3位の堤駿斗がWBA世界同級暫定王者のジェームス・ディケンズ(英国)に挑む。堤駿斗は5月に「リヤドシーズン」とスポンサー契約を結び、すでに8月にリヤドデビュー。カイス・アシュファク(英国)を3回TKOで下している。ディケンスは34歳のベテランサウスポー。前戦ではロシアの強豪アルベルト・バティルガジエフを倒して暫定王座を奪っているが、勢いに乗る堤に王座奪取のチャンスはある。
「自分ではもう世界を取れると思ったタイミングで組んでもらった。ディケンスの最近の試合の出来はいいが、それを上回ってベルトを取ることに価値がある」
現在WBAの正規王者はラモント・ローチ(米国)だが、12月4日にWBC世界スーパーライト級暫定王者のイサック・クルス(メキシコ)へ挑戦するため、ディケンズが正規王者に昇格し、この暫定世界戦が、正規の世界戦に格上げされる方向だという。
また今永は世界への切符をかけてWBA世界同級3位のアルマンド・マルティネス(キューバ)と対戦する。30歳のマルティネスは17戦無敗で15KOの強打を誇るアマ王国キューバの怪物。
「僕の強みはスピードとキレだが、それだけじゃ次は勝てない。攻撃の駆け引き、距離感、タイミング、ミスをしないようなボクシングを意識してやっていく。もちろん目標は世界王者。まずこの試合に勝つことを一番集中してやらないといけない」
さらにアマ9冠の堤の弟、麗斗のプロ4戦目もリヤドでセットされた。
「日本対世界」の6対6マッチ。最もインパクトを残すのは誰なのか。

