井上尚弥が明かした“引退後構想”「大橋会長の後を継ぎたい」発言の真意とは?…報じた海外メディアは誤解を招くような補足を
プロボクシングのスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(32、大橋)が昨年12月27日にサウジアラビアの「リヤドシーズン」のリングに初登場してWBC同級2位のアラン・ピカソ(25、メキシコ)を3-0判定で破った試合は世界中の関心を集めた。試合前後を含めて海外メディアの取材が殺到。その中で井上は試合を欧米にライブ配信した「DAZN」のインタビューで引退後について触れ「大橋(秀行)会長の後を継ぎたい」と発言、同サイトは「日本プロボクシング協会会長」を継ぎたいかのような誤解を招く補足をしていたが…その真意は?
「引退というものがもう見えてくる時期にはなっている」
モンスターのリヤド初登場は海外メディアの大きな関心を集めた。
12月22日から連日プロモーション行事が開催されたが、23日のグランドアライバルという“顔見せイベント”では、ミックスゾーンのような取材スペースが設けられ、井上はそこで日本や海外メディアの個別取材を受けた。まず日本のメディアの囲みに約9分間応じた後に地元メディアを中心に6社が連続インタビュー。
「サウジアラビアで戦うことをどう思うか」と同じ質問を繰り返されたにもかかわらず「日本より対応が丁寧でしょう」と苦笑いを浮かべながら15分間にわたって取材に応じた。
その後もホテルに戻って夜には、CBSスポーツ、スポーツイラストレイテッド、ロサンゼルスタイムズの米メディアのインタビューに10分ずつオンラインで応じた。
それ以降、前日計量まで2日間は囲み取材に対応しなかったが、その間、試合を欧米にライブ配信した「DAZN」や主催者に名を連ねるリング誌のインタビューを受け、リング誌のポッドキャスト番組では、中谷潤人(M.T)との対談までセッティングされた。
日本で開催される世界戦の試合前では考えられない取材量で、大橋会長としてもできるだけ負担を減らしたいと配慮していた。
だが、今回は大橋会長が「過去最高」と明言するファイトマネーがオファーされていて「それらのプロモーションへ協力することも込みのオファーなので断れなかった」とチーム井上の最高トップが説明した。
そしてその取材の中で興味深い発言があった。
「DAZN」の映像インタビューに答えた井上が、自らの未来図について語った場面だ。
「この立場であったり、家族であったり、いろんなものが要因となって僕を今支えていると思うんですけど、その中で今、32歳になって見えてくるものは、やっぱり引退」
32歳。無敗のまま2026年でキャリア15年目に突入するモンスターが自ら引退に触れたのである。
そして、こう引退後についての注目発言をした。
「いつかは引退というものが、もう見えてくる時期にはなっているので、じゃあ、その先に何をするかと考えた時に、大橋会長の後を継ぎたい。それが一番の恩返しかなと」
引退後のプランとして「大橋会長の後を継ぎたい」と明かしたのである。
DAZNの公式サイトは、このインタビュー映像を元に「井上尚弥、リヤド決戦を前に“引退”について重大発言」との刺激的な見出しを取った記事を掲載。そしてこの発言部分をこう伝えた。
「So, when I consider what comes next, I find myself wanting to succeed Chairman Ohashi [as president of the Japan Pro Boxing Association]. That feels like the best way to repay the debt(これから先の自分の人生を考えた時、日本プロボクシング協会の会長である大橋会長の後を継ぎたいという気持ちが、自然と湧いてきました。それが、自分をここまで育ててくれた恩に報いる一番の形だと思っています)」

