引退の角田夏実にONEから非公式オファーも総合格闘家転身は「面白そうだけど難しい」と否定…子供達の柔道普及活動と「結婚したい。30代女性の悩みの妊娠、出産との向き合い方を発信したい」
その活動を行うためには全柔連に登録する必要があり、全柔連の登録規定では柔道以外の格闘技競技への正式参加が禁じられている。
(登録の拒否)第16条の(3)で「柔道以外の格闘技系競技(プロレス、プライド、K-1等)において、プロ選手またはプロコーチとして登録され、または契約している者および登録または契約が終了してから競技者として活動しようとする者にあっては3年間、それ以外にあっては1年間をそれぞれ経過していない者であるとき」の条項がある。角田は多くを語らなかったが、両立は不可能なのだ。
ウルフは全柔連への登録はせずに新日に参加した。かつてバルセロナ五輪の金メダリストの吉田秀彦が、PRIDEで活躍後、柔道界に復帰したが、この規定の期間を空けてから再登録をしている。
さらに角田はこうも言った。
「今後も柔術や寝技などは学びたい。でも最終的に身体が動いて総合とかができるなら、もうちょっと柔道がやりたいというにもあった」
つまり総合格闘技で勝負できる心技体があるのであれば、柔道の第一線を退くことはなかったというのである。
ただ他スポーツへチャレンジしたいとの意欲はある。
「他の運動がまったくできない。球技も苦手で。でもやってみると意外な得意、不得意もわかって興味を持って色んなスポーツを見るようになった。今後イベントをやっていく中で柔道だけでなく子供達に他のスポーツもやってもらったり、他のスポーツをやっている子供たちに柔道をやってもらったりのスポーツ交流をしたい。できないからあきらめるんじゃなく、できないことが当たり前で、その中でどうやって成長していけるかに目線を変えた方がいいと五輪を通じて私は感じた。そういったことを伝えていきたい」
すでに元バトミントンの世界王者で、ピックルボールに転身している永原和可那との出会いで、ピックルボールを体験。ゴルフも始めていて、女子レスリングの五輪3連覇の吉田沙保里、リオ五輪金メダリストの登坂絵莉の“最強女子トリオ”でよくラウンドする。
ベストグロスは「114」。
「芝生の上でタックルとか取っ組みあいが始まり、後ろのカートの人がが何してんだろう、アレって」
さらに30代の女性として発信したいことがある。
「前々から結婚したいと言っている。母親になりたい。今後、活動をしていく中で、30代女性の悩みである、妊娠、出産とも向きあい発信していきたい。卵子凍結を受ける機会もいただき、考えの幅が広がった。色んな人に知ってもらいたい」
昨年競技から離れた間にすでに卵子凍結も体験している。
角田は「あなたにとって柔道とは?」と聞かれこう返した。
「柔道とは本当に当たり前にあるもの。なくてはならないもの。たくさんの経験をさせてもらい、素敵な出会いを生んでくれた。今までは“恋人みたいな関係”と話していたが、これからは“柔道と家族になりたい”。これからも柔道と寄り添っていきたい」
引退は角田の柔道人生にゴールはなくスタートだ。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

