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“4回転の神”マリニンが五輪では28年ぶりとなる“バク宙”を投入したが鍵山に惨敗(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
“4回転の神”マリニンが五輪では28年ぶりとなる“バク宙”を投入したが鍵山に惨敗(写真:Imagn/ロイター/アフロ)

鍵山優真に敗れた“4回転の神”マリニンが「持っている力の50%しか出さなかった」の問題発言で代理人が慌てて「本気で言っていない」と火消しに回るドタバタ劇

 ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケートの団体予選最終種目である男子シングルSPが8日に行われ、日本は鍵山優真(22、オリエンタルバイオ/中京大)がノーミスの演技で108.67点をマークし“4回転の神”イリア・マリニン(21、米国)は五輪では28年ぶりとなるバックフリップ(バク宙)を繰り出したが、ジャンプのミスなどがあり、98.00点に終わり、個人戦の“プレ対決”に鍵山が勝利した。日本はこの時点で米国に1ポイント差に肉薄した。だが、試合後、マリニンが個人戦に向け力をセーブして「持てる力の50%しか出さなかった」と問題発言をして代理人が慌てて火消しに回るドタバタ劇が起きた。

 五輪で28年ぶりとなるバックフリップ(バク宙)を投入も

 鍵山が自己ベストに0.1点に迫る圧巻の演技で最終滑走の“4回転の神”にプレッシャーをかける。
 冒頭の4回転トゥループ+3回転トゥループの連続ジャンプを完璧に決めると、4回転サルコーもクリーンに着氷。最後のトリプルアクセルも美しくまとめて大歓声を受けると何度もガッツポーズを繰り返した。
「最高という言葉しか出てこない。団体戦は五輪しかない貴重な舞台。先日、アイスダンス、ペア、女子SPが行われましたが、チームジャパンが素晴らしい形で終わったので、その力が今日の僕に宿った。見ている人すべてを自分のプログラムに引き込めたと思う」
 自信にあふれていた。
 続くマリニンは冒頭から演技構成の難易度を下げてきた。
 当初は、彼が史上初めて成功させた4回転アクセルとトリプルトゥループの連続ジャンプの予定だったが、4回転フリップに変えた。そして続くトリプルアクセルでなんとステップアウトするミスを犯し、大きくポイントをマイナス。さらに4回転ルッツ+3回転トゥループの連続ジャンプでは、4回転ルッツが回転不足で、GOEは-1.04となった。ただその次のステップシークエンスの後に五輪では1998年の長野五輪でスーリヤ・ボナリーが試みて以来のバックフリップ(バク宙)をやってのけたのだ。観客はどっと沸いた。
 USAトゥデイ紙によると“バク宙”は1976年にテリー・クビカが取り入れたが、怪我のリスクがあり、氷上を傷つけるため以降禁止となり、ボナリーが長野五輪で投入した際には減点を取られた。
 だが、2024年にルールが改正されて解禁となり、すでに国際大会で投入していたマリニンは、この五輪の大舞台でも歴史的な1ページを刻んだ。演技後、マリニンは“バク宙”について「本当に楽しかった。観客が大歓声で完全に沸き立っていたからね。あの反応があったおかげで五輪という舞台に立てていることへの感謝の気持ちがより強く込み上げてきた」と満足気だった。しかし、基礎点がアップするわけではなく、演技構成点にどれだけの影響を与えるかも不明だ。
 結局、ジャンプのミスが響き得点は98.00に終わり鍵山に敗れた。マリニンは悔しそうに小さくクビをふりショックの色を隠さなかった。
 団体戦では1ポイント差でトップの座を守ったが、この先の個人戦を考えると、鍵山に10点差以上をつけられての“敗戦”は受け入れ難いものだったのかもしれない。

 

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