フィギュア金メダル仏組に「採点スキャンダル」?!アイスダンスの採点に「感情表現は米国組が上」の疑問が噴出し調査を求める署名運動が…一部米メディアは仏組の“過去”を問題視して批判
ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート、アイスダンスフリーが11日(日本時間12日)に行われ、ペアを組み1年目のロランス・フルニエボードリ、ギヨーム・シゼロン組(仏)が135.64点、計225.82点で世界王者のマディソン・チョック、エヴァン・ベイツ組(米国)をわずか1.43点の僅差で上回って金メダルを獲得した。だが、ジャッジの採点に疑問の声が噴出、再調査を求める署名運動も始まった。またUSAトゥデイ紙は仏組が「金メダルにふさわしくない」と問題提起するなど、物議を醸す金メダルとなった。
わずか1.43差も同じ母国仏のジャッジが異常な高採点
仏組と米国組の一騎打ちとなったアイスダンス。先に演技したチョック、ベッツ組はフラメンコ版「ペイント・イット・ブラック」の闘牛士をテーマにしたプログラムをノーミスで滑りきり、シーズンベストの134.67点をマークして首位に立ち、計224.39点で、リーダー用の席に座り、手を握り合いながら、フルニエボードリ、シゼロン組の演技を見守った。
映画「ザ・ホエール」の音楽に乗せた仏組は、冒頭の2人が同時に行うツイズルが乱れた。さらに後半のステップシークエンスのサーペンタインもバランスを崩した。ノーミスの米国組とは対照的に小さなミスが2つ出た。GOEが勝敗を分ける僅差の勝負のアイスダンスでは、こういうミスが命取りになるはずだった…。しかし、ジャッジは、仏組を評価した。出された得点は135.64点。フリーではわずか0.97、リズムダンスの0.46のリードを合わせ、わずか1.43の僅差でフルニエボードリ、シゼロン組が勝利した。世界選手権3連覇の米国組が敗れるという番狂わせが五輪の大舞台で起きた。
ESPNによると、シゼロンは「まだ信じられない。今日のリンクでは本当に特別な時間を過ごせた。1年前に、この夢を見始めたときから、ここまで来るなんて信じられない」と歓喜し、昨年11月に仏国籍をとったばかりのフルニエボードリも、「彼は世界一のアイスダンサー」と、パートナーを称えた。
一方の米国組のチョックは「今週の演技には本当に満足しているのでほろ苦い気持ちがある」と、悔し涙を隠さなかった。だが、このフリーの採点には疑問の声が噴出した。
米サイト「ジ・アスレチック」のルーカス・ウィーゼ記者は「チョック、ベイツはもっと評価されるべきだったのか?」という見出しを取った記事の中で、こうジャッジの採点を批判した。
「ジャッジはフルニエボードリ、シゼロン組にチョック、ベイツ組(76.75点)より高いテクニカルスコア(77.06点)を与えた。そこについては妥当だと思う。私が同意できないのは、構成、演技力、スケーティング技術の各項目でフランス組が上回った点だ。チョック、ベイツ組の方が感情表現とパフォーマンスの質で優れていたと感じたし、楽曲の選択もより効果的だった。観客もそれに賛同していた。しかし、ジャッジの見解は異なった。そしてその結果、フランスがわずかな差で五輪王者となったのである」
米「ニューズウィーク」は「採点スキャンダル」とのタイトルを取り、ジャッジの採点の再調査を求める署名運動が起きたことを伝えた。
「チョック、ベイツ組はザ・ローリング・ストーンズの『ペイント・イット・ブラック』に乗せた演技をほぼ完璧に滑り切った。一方でフランス組にはいくつかのミスがあった。それにもかかわらず、フランス人ジャッジの1人がフランス組に対して米国組よりも約8点高い得点を与えた。実際、9人のジャッジのうち5人は、チョック/ベイツ組を上位と評価していたが、最終的に米国の2人は1.43点差で金メダルを逃した」と指摘した。

