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今年2月に国内大会で復帰した際のワリエワ。2030年のフランス・アルプス五輪を狙っている(写真・AP/アフロ)
今年2月に国内大会で復帰した際のワリエワ。2030年のフランス・アルプス五輪を狙っている(写真・AP/アフロ)

「(金メダル)リュウよりワリエワが二枚上」またロシアから元メダリストが問題発言…ドーピング出場停止処分だった“元祖4回転申し子”と比較し「世界最強のスケーターと呼ぶことはできない」

 “女子4回転の申し子”とされたワリエワは、ジュニア世代にタイトルを総なめにして、金メダル最有力選手として北京五輪に挑み、のちに剥奪となる団体戦の金メダルに貢献したが女子シングルを前に禁止薬物トリメタジジンの陽性反応が出た。トリメタジジンは狭心症治療薬として使われる薬物で興奮剤として利用される可能性がある禁止薬物。
 ワリエワは事実無根だとして出場を訴え認められたが、心理的影響もあってか4位に終わっていた。その後、ドーピング違反の裁定が出て4年間の出場停止処分を受けた。CASの調査では実に56種類の薬物を投与されていたという。その“悪事”を横に置いて、ワリエワが「二枚上」というのは言語道断だろう。
 当時15歳だったワリエワは引退せず今年2月のロシアのジャンプ選手権で復帰した。ジャンプに特化した大会で準決勝に進んだが、1本目の4回転トゥループは成功させたものの2本目は転倒するなど全盛期には程遠い内容で6位だった。ただ英「BBC」によると、まだ19歳のワリエワは国営放送に「このスポーツが大好きで、ここにいられて本当に嬉しい」と前向きにコメントしている。
  その復帰を受けて「ソビエト・スポルト」は、トリノ五輪のスピードスケート女子500m金メダリストで、現在、ロシアの下院議員であるスベトラーナ・ジュロワ氏のこんなコメントも紹介していた。
「カミラ(ワリエワ)が、この状況に負けず、フィギュアスケートへの情熱を失わなかったことは喜ばしく、復帰したことが大きな勝利です。メダルはそれほど重要ではありません。フィギュア界の基準からすれば、彼女はまだ若く、人生はまだこれからで、理論上は2030年の五輪はワリエワの大会になる可能性もあります。それは素晴らしい物語になるでしょう」
 2030年のフランス・アルプス大会でワリエワは23歳。一方のリュウも24歳でほぼ同年代だ。
 五輪後のルール改正で男女フリーでのジャンプが7本から6本に減らされ、連続ジャンプも3本から2本に制限される方向で、フィギュア界の流れはロシア勢が追い求めるジャンプ至上主義から芸術性に重きを置くトレンドへとシフトしようとしている。その流れの中で、技術点勝負のロシアがどう存在感を示すかも微妙だがロシアの関係者やメディアからの“やっかみ”にも聞こえるバッシングは当分続きそうだ。

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